出版社内容情報
著者のライフワーク『街道をゆく』全43巻から、「歴史と風土に出会う旅」「風景といま」「人とくらし」「審美のまなざし」「日本と日本人」「旅に見いだす」「旅びと司馬遼太郎」というテーマに沿って、旅にかかわる〝ことば〟を抽出した箴言集。
「かつては個性的で、それなりの文化の伝統をにじませていた地方の小都市が、いまは即席ラーメンの袋のようになってしまっている。戦後、日本の文化はほんとうにコウジョウしたのだろうか」(三巻 肥薩のみち)
「第三者がその土地にやってくると、土地に共通した人間のにおいを感ずる。においだけでは、その土地の文化とは言いがたいが、においが愛嬌として感じられる場合に、そのにおいのもとこそその土地の文化であるにちがいない」(二十七巻 因幡・伯耆のみち)
『街道をゆく』の世界に立ち返るためにも、その入門書としても、さらには司馬遼太郎の思索のエッセンスを味わうためにも最適の一冊。
付録として「国別・地域別・都道府県別・街道別章名一覧」および「街道をゆく全43巻歩いた行程一覧」付
内容説明
ライフワークとなった『街道をゆく』全43巻。日本各地、世界各国をめぐり、印象深い人々との出会いや街の風景をとおして、人間の営みをみつめた、その思索のエッセンスをテーマごとに精選。巻末には「国別・地域別・都道府県別・街道別章名」と「歩いた道」一覧を収録。
目次
歴史と風土にであう旅
風景のいま
人とくらし
審美のまなざし
日本と日本人
旅に見いだす
旅びと司馬遼太郎
『街道をゆく』「全街道名」および「歩いた道」一覧
国別・地域別・都道府県別・街道別章名一覧
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レアル
54
『街道をゆく』全43巻から旅に関わる言葉を抜粋して描かれている。読んだ巻と内容を思い起こしながらこの抜粋されたフレーズを懐かしく読んだが何だか感慨深い。でも本編を読まずとも、この本1冊だけでも十分『街道をゆく』シリーズを味わえるそんな本かな。2017/11/08
金吾
23
『街道をゆく』からの抜粋集です。司馬さんの文化、人間に対する深い洞察と歴史への愛情が伝わる本です。2022/06/11
紫羊
22
なぜだか自分でも理由はわからないが、司馬遼太郎の「街道をゆく」シリーズを全巻読んでみたくなった。私にとっては大事業なので、それに先立ち、まずはエッセンスともいうべき本著を読んでみた。狙い通り、俄然本編が読みなくなった。2014/02/25
ポメ子
7
散歩をする時に、感受性をつける参考になった。 時々読み返したい。2023/08/08