出版社内容情報
徳川三代将軍・家光が生涯で唯一愛した側室・お万の方の一生を描く、著者晩年の代表作。大ヒットを記録しているよしながふみの漫画『大奥』の主要参考文献ともなっている不朽の名作が、カバーを一新し、読みやすくなった新装版として復刻。
内容説明
家光の寵愛を一身に受ける、お万の方。しかし、その胸の内には公卿出身で徳川家に仕える鷹司信平への恋心が芽生えていた。許されぬ恋に苦しみ、世継ぎの母になることを強いる大奥の枷から逃れるため、彼女はある決断を下す。家光の没後、家綱にまで仕えた麗人の一代記。
著者等紹介
吉屋信子[ヨシヤノブコ]
1896年新潟県生まれ。栃木高女在学中から少女小説の投稿をはじめる。1919年「大阪朝日新聞」の懸賞小説に応募し「地の果てまで」で一等当選。52年『安宅家の人々』『鬼火』で日本女流文学賞、67年菊池寛賞受賞。73年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
桐ヶ谷忍
9
仏教により育まれた潔癖さと純粋さで、初恋を封印し、家光に「おしとねすべり」を申し出る。三代将軍の寵を受けたお万の方の半生を描いた本作、ドラマ「大奥」も面白かったけれど、これはこれで面白い。2018/09/17
ゆうこ
2
☆☆ドラマ大奥とかではお万の方の時代とかもやっていたけど、こんな経歴の持ち主だったんだ。とあらためて思った。若干、脚色が強いかな?と思う部分もあったけど、ぜんぜん許容範囲なので続も読んでいきたい。2013/01/10
澪
1
還俗を強いる非情さはあれ、もしお万の方が家光の側室になっていなかったら、家光に世継ぎは生まれず、大奥も違う物になっていたであろうと思わせるに充分な物語でした。振袖火事で物語は終わるけど、どうか後は平穏に生きていてくださいとお万の方の行く末を願う気持ちで読了しました。2023/07/01
カミツレ
1
家光の寵姫、お万の方、禁断の恋に落ちる。相手は、家光の正室の弟。家光に大事にされていない正室と、側室お万の方が心をかよわせる様子は、お万の方の心根の優しさが本物であることを示してほほえましい。
Yumikoit
0
一気読みだなあ。2016/01/14
-
- 電子書籍
- 涙がこぼれるその前に【分冊】 1巻 ハ…