朝日文庫
シャーロック・ホームズ家の料理読本

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  • サイズ 文庫判/ページ数 285p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022646583
  • NDC分類 596.23
  • Cコード C0195

出版社内容情報

【文学/随筆】シャーロック・ホームズとワトソンが暮らす下宿の女主人、ハドソン夫人。彼女が得意料理のレシピとともに、二人と過ごした日々を語る。シャーロック・ホームズの世界に浸りながら、ビクトリア朝の生活文化がわかるユニークな一冊。

内容説明

ホームズが暮らす下宿の料理人・ハドスン夫人が、彼の好物のレシピを思い出と共に綴る。下宿を訪れる警部たちや、ベーカー街遊撃隊のあの子も登場。パスティーシュ小説のようでありつつ、ヴィクトリア朝全盛期の豊かな食文化・風俗の貴重な記録でもあるユニークな一冊。

目次

サラ・ハドスンの家事のヒント集
朝食
スープ
魚料理
鶏と禽獣肉のお料理
肉料理
臓物料理
チーズ料理
食後のお菓子
おやつ
お口直し
お飲みもの
ジャムや漬物

著者等紹介

クラドック,ファニー[クラドック,ファニー][Cradock,Fanny]
1909年生まれ。イギリスの料理研究家。料理の本や旅行案内のほかに、フランセス・デイルという筆名で、童話、小説も書いている。テレビの料理番組に夫とともに出演し、ユーモアあふれるキャラクターでイギリス中の人気者でもある。1994年に逝去

成田篤彦[ナリタアツヒコ]
1940年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得後退学。イギリス文学専攻。東京大学教養学部教授、同大学大学院総合文化研究科教授、名誉教授などを経て、了徳寺大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽま

18
ヴィクトリア朝当時の料理事情も踏まえた、古き良き英国料理のレシピ本。地の文は引退したハドスン夫人の執筆によるもので、彼女のベイカー街時代の回想を交えてレシピを紹介していく。ただ、設定の面で正典の内容に大きく手を加えている所があるため、同じ料理研究本である『シャーロック・ホームズとお食事を―ベイカー街クックブック』と比べると、シャーロキアン的興味は若干落ちるか。訳出に若干難有りなのも残念。余談だが、上記本もこの本も、料理写真を載せた方が日本では売れると思うんだけど、どうでしょう?2012/03/11

紫羊

12
とかく評判の良くない英国料理だけれど、この本を読むと、ハドスン夫人の手料理が食べたくてたまらなくなる。寒くて湿っぽいロンドンなので、温かくて滋養のある料理が多い。2018/12/28

がらくたどん

10
自宅にあるのは1981年の晶文社版ですが、図書館で文庫本になっていたのを見つけて思わず手に取ってしまいました。ホームズ氏だってきっとご飯は食べたはず。原作はさておき、ホームズのいた世界をかなり上品な「家政婦は見た」的な視点から描く小ネタの挟み方が楽しい。そして、当然ですが料理・家事本としても優秀に思えます。冬のお勧めはホウレンソウが美味しい「フローレンス風卵料理」・牡蠣の御馳走「カーペット・バッグ・ステーキ」・ジャガイモの「チーズ入りポテト・ケーキ」。ナンチャッテアレンジでイケますよ。 2020/11/11

くみ

9
ハドソンさんが家主ではなく住込料理人という設定のお料理本。現代風にアレンジではなく、ヴィクトリア時代のレシピです。肉はまず捌くところから。それ以外もかなり手が込んでいて驚きます。レシピだけでなく、ホームズとワトソンと、出入りしてた巡査さんやベーカー街探偵団の子供達とのエピソードが、差し込まれて楽しい。またこの本のハドソンさんのお仕事に対する真摯な態度や控えめで慎重な姿勢は見習いたいところです。翻訳も素晴らしく、レシピの紹介メインでヴィクトリア時代の女性を表現し、その時代へいざなってくれます。2021/05/16

ミス レイン

9
ハドスン夫人が語る、ベーカー街221Bで供した料理レパートリーのレシピと思い出話というパスティーシュ。作者は全部実際作ってみたそうで、そして、それはそれは大変だったそうだが、分かる~。この時代の料理人は、料理の腕だけではなく、さばき方、血抜きの仕方、皮や羽の除去の仕方など様々な知識と技術がないと務まらなかったのがよくわかった。ラップや冷蔵庫等便利な物がない時代の工夫も興味深く。使用人の中でも料理人に敬称がついたというのも他の本で読んだがうなずける。ただ詳細なレシピ盛り沢山なんだけど→2019/10/05

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