出版社内容情報
濃茶の稽古中に起きた殺人事件で、遺体から検出されたのは蛇毒だった。その後、関係者が相次いで殺害されていく。事件を調べる編集者の西田が頼るのは、自称〈毒草師〉の御名形史紋。傲慢男・御名形の推理が冴える、シリーズ第2弾!
内容説明
裏千家の茶席で発生した毒殺事件。真相を追う編集者の西田の前で、第二の被害者は自らの吐血で十字を描いた。同席者が次々と殺害される中、彼は千利休の奇妙な経歴に辿り着く。傲岸不遜にして博学の“毒草師”御名形史紋の推理が冴えるシリーズ第2弾。
著者等紹介
高田崇史[タカダタカフミ]
1958年東京都生まれ。明治薬科大学卒。「QED百人一首の呪」で、第9回メフィスト賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とも
19
★★★★珍しくテンポが悪くて途中まで物語に入りずらい。千利休のなぞと、毒に抗体を持つ一族が絡み合う。確かに、利休には謎が多い。なぜ一介の証人であり茶人が、いくら茶が当時のはやりであるからと言って、政治の中心にまで食い込めることが出来たのか。彼の侘びさびと秀吉の黄金の茶室。利休七哲のメンバーの謎。そうして最大の謎は、なぜ切腹させられたのか。この作品を読んで、そういえばどうして、いままで利休を考察した作品を読まなかったんだろうと思う、そんな一冊であった。2019/07/31
hnzwd
16
QEDスピンオフ。探偵役が変態過ぎて主人公を女性にできないのが不人気の原因のような。。。千利休の謎と現代の殺人事件が並行して進み、双方の謎が解かれるのはQEDと同型。リンク度は本家の方が上かな〜。2012/11/23
図書館ポイズン
7
初読みの作家さん。シリーズものの第二弾でした。ちょっと興味をそそられたので、前作も読んでみようとおもうのだが、説明等が読んでいて面倒な時もあるのが心配です2015/04/26
yomoko
7
千利休や茶道や毒の話など、まったく詳しくない自分でもさらさらと頭に入ってきておもしろかった。ミステリ的なトリックはあってないようなものだけれど、歴史の話に関しては、毎度なるほどと唸らされる。史紋さんや西田くんの登場が少なめなのがちょっと残念。毒の乙女の再登場はあるのかな。2012/12/16
igaiga
6
再読ー。相変わらず西田くんの普通さと毒草師の強烈さが際立つ(笑)薬草カクテルを飲んで「青春の味だ」という名言(?)も飛び出したシリーズでしたが、メイン(?)の千利休に関してはちょっととってつけた感じでしたが、「利休にたずねよ」を以前読んでいたので頭に入りやすかったです。2014/10/06