内容説明
今なお“マンガの神様”として尊敬される手塚治虫。未発表シナリオ劇場版『ネオ・ファウスト』をはじめ、マンガ、エッセイ、対談、講演、小説、そして著名人による手塚治虫論を厳選。その人柄からマンガに対する情熱、作品まで手塚治虫の魅力を、初心者からコアなファンまで存分に楽しめる一冊。
目次
1 エッセイ
2 シナリオ&小説
3 マンガ
4 講演
5 対談
6 手塚治虫論
7 手塚治虫「ベスト10」作品解説&ダイジェスト
著者等紹介
手塚治虫[テズカオサム]
1928年11月3日大阪府豊中市生まれ。33年現・兵庫県宝塚市へ引っ越し、52年漫画家として上京するまで過ごす。51年大阪大学附属医学専門部卒業。在学中の46年に4コママンガ「マアチャンの日記帳」で漫画家としてデビューし、以後40年にわたって常に第一線で活躍。戦後マンガ文化のパイオニアとしてあらゆるジャンルの作品を手がけた。小学館漫画賞、文藝春秋漫画賞、講談社漫画賞、朝日賞ほか内外での受賞多数。89年2月9日死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
7
エッセイ、シナリオ、小説、マンガ、講演録、対談、評論と凄く豪華な内容。手塚先生の考え抜いていらしたエッセンスが詰め込まれています。いまだに訃報の載った新聞記事を思い出すくらい、ものごころついたばかりの私には手塚先生の死はショックでした。私の中ではマンガの神様を超越したところにいらっしゃる方です。今のマンガ界をごらんになったら、どう思われるのだろう。2011/09/22
ぐうぐう
7
短編漫画はもとより、エッセイ、講演、対談、果ては未発表のシナリオまで収め、また識者による手塚論も加わって、いささかごった煮のような内容となっている本書だが、それこそが手塚治虫という漫画家の多面性を体現しているとも言える。中でも興味深いのは、亡くなる前年に行われた石ノ森章太郎との対談だ。ここでの手塚は、自らが作った日本の漫画史を自負しながらも、開拓者に常の批判を一身に浴びてきたことの恨みを吐き、また才能ある若手への対抗意識をむき出しにしている。そう、これもまた、神様のまぎれもない一面なのだ。2009/08/26
阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ)
1
手塚の小説『傍のあいつ』が懐かしかったし、『ネオ・ファウスト』のシノプシスも面白かった。ただ、このアンソロジーの白眉は様々な批評家、知識人による手塚治虫への批評だろう。個人的には米沢嘉博のそれが今時分のオタクらしい感性で有りながら、彼等より素直に作品を読んでいる誠実さをも感じられ、手塚論入門に最適なのではと楽しく読んだ。2021/08/06
はじめ3号
1
あちこちで読んだ物もまとまっていてうれしい。シナリオが最高2009/11/11
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
0
2007年10月30日 発行 初版
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- 和書
- 祈り 文春文庫