内容説明
鰹節商にんべん八代目・伊勢屋伊兵衛ら日本橋の商人を主人公に、幕末の動乱期を活写した時代風俗小説。山岡鉄太郎、西郷吉之助、勝海舟らも登場。日本橋老舗の関係者に数年にわたり行った取材をもとに、平成不況より数倍厳しい変動期を颯爽を生きた先人たちをリアルに描く。
著者等紹介
荒俣宏[アラマタヒロシ]
1947年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。コンピュータ・プログラマーとして9年間務めた後、翻訳家として独立。幻想文学、神秘学、博物学に関する著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Cidenon/土曜朝10時読書配信
4
戊辰戦争に関する本というと、多くは西郷隆盛や勝海舟らの歴史の立役者となった者たちの視点で描かれるが、本作は歴史上脇役ではあったかもしれないが確かに当事者であった江戸の町民たちが主人公だ。 今も続く老舗のにんべんや越後屋が登場し、当時の江戸の市民の暮らしや産業がどのようなものであったか、そして歴史の転換期に彼らはどのようなことを考えて世の中の変化に対応しようとしていたのかがわかる。 また歴史ものの特徴として、歴史上のヒーローを逆の立場から見るとある種の悪役のように思える多面的な部分も持ち合わせている。2020/04/24
だいしょう@SR推進委員会
3
「見捨てられた親なら、子が面倒みるしかないだろうっ!」 幕末の日本橋で老舗の旦那がたが、町を、江戸を守ろうと立ち上がります。親は徳川幕府、子は江戸の町人。お城や将軍が、当時の江戸の人々にとってどんなに誇りに思うものだったのか、その男意気には胸が熱くなるほどです。幼い頃、親の手伝いで、毎日鰹節を削っていたことを思い出しました。木で出来たスライサーみたいなものでね。時々金づちで刃の調整をして、削り節の厚さを変えたりしました。今じゃ、袋に入った削り節しかみないけど、にんべんさん、がんばってくれてありがとう!2011/11/30
非日常口
2
粋や意気八重の桜の舞台裏ってぇ一句も読みたくなるってもんよ。こいつはぁ江戸の末期に商人が、芋面並べて江戸にちょっかいだしてきやがった輩と闘ったときの話でさぁ。何がすごいって、そりゃ決まってんだろう。今の東京って街にはとんとお目にかかりゃしねぇ「粋」ってやつよ。侍だとか町人だとか、そんなこたぁ関係ねぇ。仲間がやられりゃぁよ、自分が住んでる場が危ねぇってんだったら立ち上がるだろ。そんな意気込みってもんをくれんだよ。しかもだ、江戸が生んだあんたらもよく知ってるあの食べ物の解説付ってもんよ。まぁ読んでくれや。2013/05/27
ばな
2
ニンベン、山本山、西川、三越、栄太楼。日本橋の老舗が見せる男意気がすてきでした。2011/08/23
三井寿里
0
幕末、実在した人物が次々に出て来るノンフィクションのようなフィクション。日本橋で今も営業している名だたる大店の主たちも、武士たちも皆魅力的です。面白かった!2016/09/21
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