内容説明
人のぬくもりは哀しい―原節子、勝新太郎、三木のり平、杉村春子、有吉佐和子…そして愛おしき妻杏子。俳優として時代を駆け抜けた著者が、過ぎ去りし日々の、忘れがたき粋な男たち・女たちとの熱き思い出を、艶やかに軽妙な筆致で綴った名エッセイ集第2弾。
目次
想えば遠し、勝新太郎
一度ぐらいはデートしたかった杉村春子
思いはまだ募る原節子
「さよなら」も言わずに、芦田伸介
不世出の役者、三木のり平
「夫婦善哉」のプロデューサー佐藤一郎
宰相に寝取られた女
異国の夜の物語
箱根逍遙
湯の宿の一夜〔ほか〕
著者等紹介
森繁久彌[モリシゲヒサヤ]
1913年大阪府生まれ。俳優。日本俳優連合理事長。東宝劇団、古川緑波一座、満州新京放送局などを経て、戦後、コメディアンとして認められる。47年『女優』の端役で映画デビュー、50年『腰抜け二刀流』で初主演。その後、『三等重役』『夫婦善哉』『警察日記』『駅前旅館』などで俳優としての地位と名声を確立。ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』のテヴィエ役など、舞台・TVでも活躍。『知床旅情』などのヒット曲もある。1991年、文化勲章を受章
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感想・レビュー
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菊千代
1
面白いんだけど、森繁久彌ってなんか嘘くさい部分があるから本当の事なのかよくわからないエピソードばかり。あと大半が下ネタ。2011/07/05
ooooo0000ooo
0
著者が世話になった舞台、映画関連の人物を思い返す漫筆。各人ごとにあんなバカをした、あんな話をしたという細切れのシーンが書かれる。ほぼすべての話に何らかのY談が含まれる。この時代だからというべきか。その方面に詳しくないのでほとんどの人物は知らなかったし、書かれる内容も取り留めのないものだが、当時の空気感はやんわり伝わる。 お話の中で、著者が舞台を行った際、一番前の席に座っていた女生徒がずっと居眠りをしているように見えたが、実は盲目であり、舞台終わりに顔を上げて拍手をしてくれて感動したという話が印象に残った。2025/06/19