出版社内容情報
ホモ・サピエンス(現生人類)の出アフリカ状況、ネアンデルタール人との接触、デニソワ人の発見、ゲノム解析等、この5年で研究状況は様変わりした。最前線の研究者らはどんな視点で人類の拡散を解明しようとしているのか。わかりやすく説く。
内容説明
ホモ・サピエンス(現生人類)は、いつアフリカを出て世界各地に拡散したのか。旧人や原人がいたアジアに進出した際、彼らの間で何が起き、どうして、ホモ・サピエンスだけが生き残ったのか。彼らは、どうやってアジアの果ての島国、日本列島へたどり着いたのか。私たち自身のルーツにも関わるこれらの問いには考古学や人類学だけでなく関連諸分野の研究者の関心も高く、日々、新たな発見や新説の提唱があいついでいる。拡散の経緯は近年、進展著しいゲノム解析ですべて説明できるものではない。ヒトの生存を支えた文化に何が起こっていたのかの考察も欠かせない。本書では、古代ゲノム解析の成果だけでなく、考古記録や人類化石など伝統的な野外調査の成果、実験考古学、古環境復元、さらには数理モデルによるヒトと文化の交替メカニズムの解析まで、ホモ・サピエンス拡散の物語について文化に視点をおいた最新研究をわかりやすく解説する。
目次
1章 現生人類の出アフリカと西アジアでの出来事
2章 東アジアへ向かった現生人類、二つの適応
3章 現生人類はいつ東アジアへやってきたのか―中国での新発見を中心に
4章 日本列島へたどり着いた三万年前の祖先たち
5章 私たちの祖先と旧人たちとの関わり―古代ゲノム研究最前線
6章 現生人類の到着より遅れて出現する現代人的な石器―現生人類分布拡大の二重波モデル
7章 アフリカからアジアへ―文化の視点
著者等紹介
西秋良宏[ニシアキヨシヒロ]
1961年滋賀県生まれ。東京大学総合研究博物館教授。専門は先史考古学。1991年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得。1992年ロンドン大学大学院博士課程修了。Ph.D.(ロンドン大学)。文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「パレオアジア文化史学」領域代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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