朝日選書<br> 失われた近代を求めて〈上〉

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朝日選書
失われた近代を求めて〈上〉

  • 橋本 治【著】
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  • 朝日新聞出版(2019/06発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022630858
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0395

出版社内容情報

「言文一致体」という日本語文体誕生の秘密と日本で独自の展開を遂げた「自然主義」。橋本治がはじめて近代日本文学の作品群と向き合いながら、新しい言葉を獲得していく書き手たちのドラマを、小説家の視線と身体性から鮮やかに描き、「近代」の組み立て直しを試みる本格評論。

内容説明

近代文学の黎明期に誕生した「私」をめぐる二つの小説―田山花袋『蒲団』と二葉亭四迷『平凡』が、文学の未来に残した可能性と困難。なぜ彼らは新しい文体を必要としたのか?新しい言葉を獲得していく書き手たちの苦闘を、小説家の思考と身体性から鮮やかに描き出す第一部「言文一致体の誕生」。つづく第二部では、明治の近代になって多くの作家が「新しい文学」を目指したが、果たしてそれは「自然主義」と呼ばれてしかるべきものだったのか、森鴎外と田山花袋の諸作から、その問いのかたちを描く。橋本治がはじめて日本における近代文学の作品群と向き合いながら、その捉え直しを試みる本格評論。

目次

第1部 言文一致体の誕生(そこへ行くために;新しい日本語文体の模索―二葉亭四迷と大僧正慈円;言文一致とはなんだったのか;不器用な男達;『平凡』という小説;“、、、、”で終わる先)
第2部 「自然主義」と呼ばれたもの達(「自然主義」とはなんなのか?;理屈はともかくとして、作家達は苦闘しなければならない;「秘密」を抱える男達)

著者等紹介

橋本治[ハシモトオサム]
1948年東京都生まれ。東京大学文学部国文科卒業後、1977年『桃尻娘』で小説現代新人賞佳作を受賞しデビュー。1996年『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞、2002年『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、2005年『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、2008年『双調平家物語』で毎日出版文化賞、2018年『草薙の剣』で野間文芸賞を受賞。2019年1月に逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

159
橋本 治は、学生時代からずっと読み続けている作家でした。著者の新作の評論集かと思いきや、旧作の再出版でした。論評されている小説を読んでいなかったり、その作家の知識がなかったりで、全体の20%程しか理解出来ていませんが、上巻を読了しました。続いて下巻へ。トータルの感想は下巻読了後に。2019/10/08

みのくま

17
天台座主慈円「愚管抄」による和漢混淆文は俗語革命であり、明治期の坪内•二葉亭の言文一致をその流れから理解するという途方もないパースペクティブで本書は著述される。言文一致の完成は明治30年代後半に島崎•夏目によってなされるが、同時に田山の自然主義文学(私小説)が文壇の本流になり現代に至る。上巻は二葉亭と田山に多くの筆を割いており、特に田山のオタク的メンタリティを掘り下げていく過程は爆笑必至である。そして同時に現代のオタクコンテンツの起源もまた田山にある事を発見する。下巻は本流から外れ「失われた」者達の話か。2019/09/29

かふ

16
橋本治の文学史論。古典の女官文学は当時の口語体だったという驚くべき発言が面白い。それは当時は漢文が公用語で男たちの言葉であった。女子供(今もそういう男が多いが)の言葉はなかった。そこにかな文字で表現することで、女の言葉が表現出来た。そのように文学が表現するための文体論から、近代の言文一致運動を取り上げる。そこまではわかりやすいのだが、田山花袋『蒲団』の自然主義文学で錯綜していくように思える。田山花袋のアンチかと思ったのだがそうではなさそうな自然主義文学を開示していくようだ。2023/01/22

ミスター

7
「言いたいこと」をいうために始められた文体の創造が田山花袋の登場によって「言えない」というひとまずの結論に行き着く。言文一致という主題から作り上げられた傑作『平凡』は、そんな「言えない」ことが動機になっている自然主義の試行錯誤と隣り合わせになりながらも作られた。この要約からも容易に想像つくが、橋本治は中村光夫を下敷きにしているに違いない。しかし中村光夫は二葉亭四迷贔屓であったから、橋本治は田山花袋に華を持たせるような書き方をしている。『平凡』が擬似私小説だと考えると、中村の弟子が三島だったのもわかる話だ。2020/07/06

amanon

6
近い将来、アカデミズムの立場から著者を本格的に論じるという現象が起こるのでは?ふとそんな気にさせられた。というか、あれだけ日本の古典の現代語訳に貢献し、また日本古典に多く言及してきた人がアカデミズムから殆ど無視されてきたということ自体が異常。本書の主題となる原文一致という問題。これまで幾度となく取り上げられてきたものであるが、著者の見解はやはり一筋縄ではいかない。著者独特の言い回しと論の進め方に、多くの読者は戸惑うだろうが、でもつい読み進めてしまう吸引力がある。それにしても田山花袋って何だったのか…2021/06/08

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