出版社内容情報
【社会科学/政治】米国民にいまだ理解が広がらないヒロシマ・ナガサキ。五つの原爆神話を信じるからだ。事前に投下警告があった、日米100万の命を救った、放射能の影響は全くないなど、あり得ない神話を作り広めた国・科学者・ジャーナリストの暗躍をあぶり出す。
井上泰浩[イノウエヤスヒロ]
著・文・その他
内容説明
広島・長崎に投下された原爆について、いまなお多数のアメリカ国民が5つの神話―(1)事前に警告し軍事基地を破壊した(2)その衝撃で日本はすぐに降伏した(3)アメリカ人100万人、さらに多くの日本人の命を救った原爆は救世主だ(4)アメリカは神に託されて慈悲深い行いをした(5)原爆による放射能の影響は(ほとんど)ない―を信じている。なぜこの根拠のない、嘘偽りの「神話」が信じ込まれることになったのか。世界で最も権威あるニューヨークタイムズ記者とハーヴァード大学長が、政府・軍と一体となって行なった情報操作と世論形成の痕跡をあぶり出す。
目次
第1章 原爆神話の形成―タイムズ記者と軍の共謀
第2章 放射能否定―一転したタイムズ紙報道
第3章 ローレンス記者とタイムズ紙の影響力
第4章 原爆神話の確立―陰の主役ハーヴァード学長
第5章 ハーヴァード学長と毒ガス、原爆都市攻撃
第6章 原爆神話の解体
著者等紹介
井上泰浩[イノウエヤスヒロ]
山口県生まれ。広島市立大学国際学部教授。情報通信学会評議員。ミシガン州立大学院博士課程修了。博士(マスメディア)。全国紙記者を経て現職。ハワイ大学マノア校客員研究員も務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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