出版社内容情報
【社会科学/社会】「命令通りの作業をやるしかない」「偉い人は失敗の責任をとりません」……もしかしたら、最後の証言になるのではないか。戦後70年を経て、戦争体験者が世を去るなか、元海軍兵のリアルな記憶。「戦争にイエスかノーか、あとは自分で決めてください」
瀧本邦慶[タキモトクニヨシ]
著・文・その他
内容説明
もしかしたら、これが“最後”の遺言になるのではないか―。戦後70年を経て、戦争体験者がつぎつぎと世を去るなか、真珠湾攻撃、ミッドウェー海戦、トラック島大空襲を生き延びた1人の元海軍兵が語り残したリアルな記憶。「命令どおりの作業をいのちがけでやるだけ」「かならず下っぱが見殺しにされる」「きれいな言葉にだまされたらあかん」…。瀧本氏の講演を聞いたものから「左まき」「こいつの言っていることは、聞くだけ無駄」などと非難され、「家族に迷惑をかけることになる」と、一時は、語り部中止宣言も。それでも再度立ち上がり、命を削り、絞り吐き出した言葉たち。「戦争にイエスかノーか、あとは自分で決めてください」最後の咆哮。
目次
第1章 1939年、下っぱ海軍兵
第2章 1941年、真珠湾
第3章 1942年、ミッドウェー
第4章 国にだまされた
第5章 わたしの子ども時代
第6章 復員―そして戦後へ
第7章 老兵の遺言
終章 国は、青年のいのちを求める
著者等紹介
瀧本邦慶[タキモトクニヨシ]
1921(大正10)年、香川県桑山村(現三豊市)生まれ。39(昭和14)年に17歳で佐世保海兵団へ志願入団し、空母「飛龍」の乗組員となる。艦上機の整備兵として41年12月の真珠湾攻撃や42年6月のミッドウェー海戦に従軍し、トラック諸島で敗戦をむかえた。最終階級は上等整備兵曹(下士官)。46年に復員・帰郷。53年ごろに大阪に転居し、おもに不動産業をいとなんだ。2008年、語り部活動をはじめる。「戦争の生きのこりとして戦場の生き地獄ぶりをつたえたい」という思いから小中高校を精力的にまわっている。剣道・居合道ともに7段
下地毅[シモジツヨシ]
新聞記者。1971年、沖縄県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒、97年朝日新聞社入社。これまでの赴任地は福島、滋賀、大阪、鳥取、京都、福井。2016年9月から大阪社会部(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真香@ゆるゆるペース
小太郎
ukmsblue
まゆみなり
まろんKK