出版社内容情報
史上最年少の6歳の殺人者から、銃を乱射する少年、子どもゲリラ兵まで、世界中から収集した衝撃事件の真相。フランスの奇才ジャーナリストが鋭くえぐる!子どもたちの心の闇と行動の心理。
内容説明
5歳の殺人者から子どもゲリラ兵まで。世界中から収集した衝撃の事件!「恐るべき子どもたち」の真相を鋭くえぐり出す。
目次
第1章 子どもの本当の性質について
第2章 低年齢化する殺人
第3章 明白な理由による殺人
第4章 親殺し(尊属殺人)
第5章 不良グループとギャング
第6章 メディアは殺人者を育てるか
第7章 家庭―青少年犯罪の土壌
第8章 学校―危険な教室
第9章 社会―すべての悪徳の母
第10章 子どもに対する刑罰と懲罰
第11章 軍服を着た小さな殺人者たち
著者等紹介
モネスティエ,マルタン[モネスティエ,マルタン][Monestier,Martin]
フランスのジャーナリスト、作家。著書は各国語に翻訳されている
吉田春美[ヨシダハルミ]
上智大学文学部史学科卒業。フランス文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カザリ
46
やっぱり、環境が悪いんじゃないかなと、思ってしまう。人の意識ってスポンジみたいなもので、人にされたことを人に返すようにできている、というのが持論なんだよね。全てそれで説明できないし、まあ、サイコパスっていうのもいるんだろうけど、環境がそれを助長するとおもうんだよね。それから、メアリー・ベルは、生まれた子供が親が殺人者っていうのを背負っていくのを思うと、凄絶です。すごく、葛藤すると思う。。。2015/05/03
白黒豆黄昏ぞんび
12
殺人のオンパレード(しかも子どもの)。人は人を殺すものだが、殺した側と殺された側両方からこのことを見ていくと、もうわけがわからなくなってきて混乱する。まあ少なくともわたしは「殺すのは悪です」とは言えないな。それならみんな悪だ。ゲーム脳、アメリカの学校内で銃乱射の多発、子どもの死刑、子ども兵士など、これでもかと気が滅入ることばかり書いてあります。大人の価値観はそのまんま子どもに伝染するってこと。大人がバカだと子どもからしっぺ返しを食らう。子どもを子どもと思ってはいけないのかもしれない。2012/12/04
アイアイ
9
99年エジプトである女性教師が「犯罪者の立場になってどう殺人を行うか書きなさい」と作文を書かせ、すべての生徒が「良」の評価をもらった。労働者階級以下の貧困家庭に育ち銃社会が犯罪の年少者を増やした、本当にそうか?解釈は無限にある。日本での動機無き殺人や裕福層の少年犯罪が取り上げられている。アメリカの司法機関アングロ・サクション諸国のように自分の行為に全面的に責任を負い、それ相応に断罪し減刑されず裁かれるべきと思う。第10章「罪と無罪の間には収入印紙を貼った紙一枚分の厚みしかない」▽図書館2015/07/06
Kei Kobayashi
1
ジェームズ・バルガー事件の資料として読みましたが、他にもいろいろな事件が載っていたので参考になりました。ちなみにバルガー事件の加害者ジョン・ヴェナブレスは、2010年に児童ポルノ法違反で再逮捕されています。2011/10/11
さよならん
0
罪を憎んで人を憎まず。とは言うけれど、現実はなかなか難しい。かといって、少年犯罪の加害者に過度に同情してしまい、被害者の人権が疎かになってしまうのもいけない。誰かのせいにしなければいけないのだ。気持ちのぶつけどころが必要なのだ。それならばやはり、殺人者当人だけのせいなのか。じゃああの子は殺人を犯す為に生まれて来たんだね。そしてあの子は殺される為に生まれて来た訳だ。答えなんてない問題だ。だからこそ惹かれるものがある(というのは下品だが)。誰かの悲惨な物語が、どこかの誰かの心を救済されるなら、それは2015/08/04