出版社内容情報
20世紀が始まった街角と呼ばれるサラエボ。民族主義と歴史認識の相克を100年続く家族への聞き取りで迫るノンフィクション。
内容説明
1914年6月28日、オーストリア・ハンガリー帝国の皇位継承者フランツ・フェルディナント大公がサラエボ外遊中、セルビア人青年に暗殺された。第一次世界大戦の引金となったこのサラエボ事件をめぐり、100年後の今なお、暗殺者は「祖国解放の英雄」か「テロリスト」か、歴史観の対立が続く。サラエボは、元々、ボシュニャク(モスレム)人、セルビア人、クロアチア人の主要3民族が共存する多様性に富む土地だったが、民族対立をあおり利用する政治家たちによって、92~95年、「ボスニア内戦」を余儀なくされた。当時、欧米メディアがさかんに使った「民族浄化」の言葉が広まり、99年コソボ紛争ではNATOのユーゴ空爆があった。しかしあれは本当に民族紛争だったのか?民族主義と歴史認識の相克を、サラエボで100年続く家族への聞き取りと証言でたどる本格ノンフィクション。
目次
「殺し合う歴史」ばかりでなく
予備知識としてのボスニア概史―古代から一九八〇年代まで
第一次世界大戦からユーゴ王国の時代
第二次世界大戦から社会主義の時代へ
ユーゴ崩壊と内戦初期
膠着の中で
セルビア人は「悪」だったのか
内戦終結とその後の体制
過去をどう清算し、伝えていくのか
統合は進んだのか
欧州人として、イスラム教徒として
文明の十字路から、普遍の人間性へ
著者等紹介
梅原季哉[ウメハラトシヤ]
朝日新聞ヨーロッパ総局長(在ロンドン)。1964年生まれ。1988年、国際基督教大学(ICU)教養学部卒業。朝日新聞入社。長崎支局で記者生活を始める。1993‐94年、米ジョージタウン大学へ派遣留学。その後ブリュッセル、ウィーン、ワシントンで特派員、国際報道部や東京社会部のデスクなどを経て、2013年9月から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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