朝日選書
病から詩がうまれる―看取り医がみた幸せと悲哀

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  • サイズ B6判/ページ数 213p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022630186
  • NDC分類 490.4
  • Cコード C0395

出版社内容情報

【文学/日本文学】医学の進歩だけでは老・病・死の苦しみは救われない。ロングセラー『「痴呆老人」は何を見ているか』の著者は、患者の終末期に寄り添いながら、詩歌でしか表現できない悲嘆、安堵の心に触れる。釈迦、良寛、一茶、神谷美恵子、江國滋……。

内容説明

医学の進歩だけでは患者の老・病・死の苦しみは救えない。病は古今東西の詩歌によって表現され、病人にも医療者にもより深く伝わり、心をささえていく。ロングセラー『「痴呆老人」は何を見ているか』の著者が、終末期医療でみた人生の真実を詩歌と結ぶ好エッセイ32篇。

目次

認知症高齢者とまじわる
老年期を歩む
医師はこころも診る
地域医療の現場から
人生の最期に学ぶ、その醍醐味
友人・身近な人の死に思う
社会と医学と詩

著者等紹介

大井玄[オオイゲン]
1935年生まれ。東京大学名誉教授。東京大学医学部卒業、ハーバード大学公衆衛生大学院修了。東京大学大学院国際保健学専攻教授などを経て、国立環境研究所所長を務めた。専門は社会医学、一般内科、在宅医療、心療内科、環境医学。現在も臨床医として、終末期医療全般に関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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紫羊

17
32編のエッセイすべて心に染み入るが、私が最も好きなのは、親しい人たちを次々に失って、死が年ごとに身近になってくると語る筆者が、茨木のり子の「さくら」という詩を自分の思いに重ねた「死とさくら」。…さくらふぶきの下を ふららと歩けば 一瞬 名僧のごとくにわかるのです 死こそ常態 生はいとしき蜃気楼と…2014/10/15

あきひと

4
昭和10年生まれ、東大、ハーバード、東大医学部教授、国立環境研所長を経て、終末期医療に長年携わり患者に寄り添ってきた著者のエッセイ集。 同僚医師の死や看取ってきた患者さんらを通して経験されたお話と詩歌は心に染み入るものが多い。 認知症に対しても、触ることが力を持つことや、認知症の人の「意味の世界」、行動療法の紹介などは、亡くなった母の終末期に当てはまることもあり参考になった。 大井先生の患者目線というか、とても思いやりを感じる文章に信頼感を覚えた。2023/07/09

林克也

4
母が拒食し看取り介護状態となって1ヶ月になるこの時期に再読した。 この本には、大井玄さんが経験してきた色々な人の死に様への優しい眼差しと、大井さんの、お兄さんとお父さんへの強い思いがにじみ出ている。本は薄いが中味は深い。今また読んでよかった。 2019/10/29

林克也

4
人は、生き物は、触れること、触ることで、理解できる。繋がれる。そして、相手の言うことを聴くことが大切。 さあ、明日、台風が来る前に親父を触りに施設に行こうっと。2014/10/10

okatake

4
病や死を詩(短歌・俳句)を通じたエッセイで綴っている。著者の対象者に対する優しい眼差しが詩を通じて際だっている。人間として対象者を尊重している姿勢がとても柔らかで気持ちよい。2014/07/19

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