出版社内容情報
孤独を愛する人気作家が突然の断筆宣言。担当編集者は作家の住む地方へひとり、向かった。作家を脅かすものを探しに――(「夢伝い」)。地球に近づいてきた惑星、現れた女遍路――。四国に戻って来た私は、40年前の午後を思い出していた(「送り遍路」)。自らの胎内で卵を孵すセグロウミヘビ。海洋生物マニアの男は「彼女」を手に入れてから生活が一変し……(「卵胎生」)。未知のウイルス性感染症が蔓延した後、「新しい世界」の幕が開けた。男は都心から自然豊かな土地に移住を決め、恋人とはリモートで関係を深めていたが……(「果て無き世界の果て」)など、昭和から現代までを舞台に、日常に潜む怪異や心理の歪みから生まれる怪奇を描いた全11話を収録。
宇佐美まこと(うさみ・まこと)
1957年、愛媛県生まれ。2006年「るんびにの子供」で第一回『幽』怪談文学賞〈短編部門〉大賞を受賞。07年、受賞作を表題作とした短編集でデビュー。17年『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞〈長編及び連作短編集部門〉を受賞。人間の怖さや狂気を描いた作品を得意としている。著書に『展望塔のラプンツェル』『黒鳥の湖』『ボニン浄土』『羊は安らかに草を食み』『子供は怖い夢を見る』『月の光の届く距離』『誰かがジョーカーをひく』『その時鐘は鳴り響く』などがある。
内容説明
孤独を愛する人気作家が突然の断筆宣言。担当編集者は彼の住む地方へ向かった。作家は、友人を殺めてしまったと言うのだが、話の内容も辻褄が合わず不可解な点が多い。眠れない様子の彼は「夢は危険だ。夢を伝って何かがやって来るから」と喪心していたが…(表題作)。昭和の懐かしい空気から未知のウイルスが蔓延する現在まで、人間の心理や日常に潜む怪異を描いた全11話の背筋凍る短編集。
著者等紹介
宇佐美まこと[ウサミマコト]
1957年、愛媛県生まれ。2006年「るんびにの子供」で第1回『幽』怪談文学賞〈短編部門〉大賞を受賞。07年、受賞作を表題作とした短編集でデビュー。17年『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞〈長編及び連作短編部門〉を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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