出版社内容情報
近所の高校生たち、海辺の風景、贈り物のベゴニア、特製薄焼きパン……ミラノやヴェネツィアの街角で、バールで、散歩の途中で著者が出合った鮮やかな一瞬一瞬を季節の彩りと共にスケッチした随筆60編。端的な文章で描かれた、多様な色と音の詰まった宝箱。
内容説明
ミラノやヴェネツィアの街角でバールで、散歩の途中で出会った人と物、美しい光景を、イタリアの季節の彩り鮮やかにスケッチする。特製薄焼きパン、モニカと見たホタル、贈り物のベゴニア…、ささやかなものを見逃さぬ目と端正な文章で出来たエッセイ集。
目次
紙つぶて
トマトとジノリ
ある日曜日、骨董市で
ベゴニアが咲く頃
三十七個目の気持ち
夢を作る兄弟
奇数年のヴェネツィア
楽譜を焼く名人
雪山とワイン
冬の海〔ほか〕
著者等紹介
内田洋子[ウチダヨウコ]
1959年兵庫県生まれ。ジャーナリスト、通信社ウーノ・アソシエイツ代表。東京外国語大学イタリア語学科卒業。2011年、『ジーノの家 イタリア10景』で日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞を受賞。2019年、ウンベルト・アニエッリ記念ジャーナリスト賞を受賞。2020年、イタリアの“露天商賞(Premio Bancarella)”から「本を広め、守り、読むことの価値を広めてきた功績」を讃えられ、外国人として初めて“金の籠”賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
103
イタリアミラノ在住の内田さんの何冊目かのエッセイ集です。以前はかなり読んでいたのですが最近はご無沙汰しています。近間に住んでいる友人やお店など日常のことをつづっていますが一つの話が2~3ページで読みやすさがあります。ミラノばかりではなくサルデーニャ島にも出かけたりしておいしそうな食べ物を食べたりする情景が浮かんできます。2025/08/02
さくら咲く
27
後に刊行された「カテリーナの旅支度」の素になった一冊なのだと思う。イタリアの普段の生活の中での触れ合いが60章。つまり60人の友人、知人が登場する。ジャーナリスト、作家として活躍する著者の類稀なる対人術。自然に人を惹きつける、安心して心を託せる、そんな才能があるのだと感じる。彼女の引き出しをまだまだ覗いてみたい。2024/05/25
Eee
15
内田洋子さんの本を読むと、いつもイタリアの人たちと友達になった気になります。 もしもイタリアで彼らに出会ったならば、「やぁ、久しぶり」と声をかけてしまいそうです。 2021/09/18
mntmt
14
気持ちの良い読書である。2020/11/15
翡翠
11
軽い食前酒のような味わい、かな。イタリアは細長くて霧深いミラノから陽光輝くシチリアまで懐深い国だ。その奥深さの、ほんのさわりだけをチラ見せされたような、そんな気分。さあ、今からメインディッシュは何を選ぼうか?イタリアには一度しか訪れたことはないけれど、様々な旅の記憶を呼び覚ましてくれた。いつかまた、訪れることができるだろうか。2021/05/22
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