出版社内容情報
現代は人間がホモ・サピエンスを抹殺しようとしている時代である――。著者は動物行動学者として、人間が特別に賢い生き物だという思い込みは人間のおごりであると繰り返し語ってきた。本書は2009年に亡くなった著者が若かりし頃に書いたエッセイ。ものごとを人間の視点だけでなく昆虫や動物の視点からもとらえ、読者に多様な考え方を教えてくれた後年の著者の多くのエッセイの原点とも言える必読の一冊。
内容説明
日本の動物行動学の先駆けとして長年活躍してきた著者が、1950年代から70年代にかけて書いたエッセイを復刻。さまざまな動物や昆虫の生態を通して、人間が特別な動物であるというのは驕りだというメッセージは、時を超えてますます響いてくる。著者の原点とも言える一冊。
目次
愛の神話
人間についての覚書(代理本能論;悲しき天性―攻撃衝動;動物における記号行動;虫が付いてこそ本物のリンゴだ;赤んぼの角度;花鳥;飛行機が虫けらに学ぶもの;スタインベックの「生物学」;地球の安全;人類は滅びるか)
チョウ―その世界(シデムシからチョウへ;チョウという昆虫;そよ風がないときチョウは死ぬ)
さかだちをしてはならない(「博物学」的な思考;いわゆる「基礎」;人間の生物学の示唆するもの;フランスの動物学;犬学は何をするところか)
生態学をめぐって
著者等紹介
日高敏隆[ヒダカトシタカ]
1930年東京都生まれ。東京大学理学部卒業、理学博士。動物行動学者。東京農工大学教授、京都大学教授、滋賀県立大学初代学長、総合地球環境学研究所初代所長を歴任。2000年に南方熊楠賞受賞、08年に瑞宝重光章受章。09年11月逝去。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さきん
でろり~ん
小早川
DRYM_8
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