出版社内容情報
周防正行監督による5年ぶりのオリジナル映画の小説化。映画が「活動写真」と呼ばれ、サイレントでモノクロだった時代──独自のしゃべりで物語を展開し、観客たちを熱狂させた弁士〈カツベン〉たちを取り巻く、恋あり、笑いありの極上エンターテインメント。
内容説明
無声映画の時代、登場人物の台詞に声をあて、物語を説明しながら独自のしゃべりで観客を沸かせたのが活動弁士“カツベン”の存在だった。映画黎明期を駆け抜けた彼らをとりまく、恋あり、笑いあり、アクションありの極上エンターテインメント。(巻末対談・周防正行×片島章三)
著者等紹介
片島章三[カタシマショウゾウ]
1959年熊本県生まれ。演出家・脚本家。多数の映画作品で助監督を、また『ハッピーウエディング』では監督を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ウッディ
90
無声映画の時代、登場人物の声を当て、ナレーションをする活動弁士(カツベン)の存在があった。そんなカツベンを描いた周防監督作品のノベライズ。今よりも娯楽が少なかった大正時代、活動写真を観に行くこと自体がエンターテインメントであり、生演奏があって、カツベンが毎回演じるというライブ感が、贅沢だったんだろうと思えます。ストーリーは、アクションあり、恋愛あり、成長ありという冒険活劇で、キャスティングも豪華で、映画館で観たいと思わせる内容でした。できれば、無声映画を成田凌さんのライブ解説で観たいと思うのは、贅沢か?2020/05/24
やじかな
17
映画、素晴らしかったと同僚に言われて、観に行こうと思っていたのに結局行けず…。 ずっと積んだままの本書を、ようやく読むことが出来ました。 無声映画の時代に活躍した活動弁士なる人たちがいたこと、恥ずかしながら初めて知りました。きっと、当時の人々にとったらすごく大事な娯楽であったんだろうな、とよくわかります。 この題材は映像化された作品を観ると、本書への理解が深まるような気がしました。キャストも豪華だし、チャンスがあれば観てみます!2020/07/30
ドットジェピー
7
面白かったです。映画見に行きたいです2019/12/21
夕葉
5
映画を一度見てから読みました。映画では描かれていなかった時代背景や登場人物の生い立ちが描かれている。 特に一度映画を見ただけでは分からなかった「ニコ大(ニコニコ大会)」などの専門的な用語も分かり、本を読んでから映画を見るとより楽しめた。 活弁シーンはやはり映画必見。ただし、一度見た後なら脳内で活弁のリズム感や調子を再生できるので、言葉を味わうことができる。 映画を見た人が読んでも、読んでから映画を見ても楽しめると思う。2019/12/21
ブラック ミッフィー の チョコちゃん
4
★映画に行けそうにないため、小説を購入。 面白かった。 ●撮影するカメラもモーターがついておらず 手回しだった。四角い箱のかたちをしたボディに取っ手を 差し込んでまわす仕組みで、この取っ手をクランクとう。 映画が撮影に入ることをクランクイン、全て撮り終えるの をクランクアップというのも、このクランクにゆらいして いる。なるほど〜(笑)ためになった。 ★俊太郎が、刑事の木村に捕まるときに、 木村が、「人生にもなーー続編があってもええ」 って言うセリフが、妙に良かった。(笑)2020/01/03