出版社内容情報
「猫」は虚子が書き換えた?「則天去私」の意味とは? 漱石の舌はB級グルメ……知っているようで知らない漱石にまつわるコラム集。生誕150周年の今年、9月開館の「漱石山房記念館」や「漱石アンドロイド」など新たな話題も加筆した決定版。
内容説明
まちがいなく「知の大巨人」だったが、決して「聖人君子」などではなかった―。頑固者・お人好し・正義漢・臆病者・女性崇拝者…『吾輩は猫である』から『明暗』まで、作品の隙間に埋もれた数々のエピソードを掘り起こし、屈指の文豪の多面性とその知られざる素顔に迫る。
目次
吾輩は猫である
坊っちゃん
草枕
虞美人草
三四郎
それから
門
彼岸過迄
行人
こころ
道草
明暗
夏目漱石の生涯
“これから”の漱石
著者等紹介
長尾剛[ナガオタケシ]
1962年東京生まれ。作家。東洋大学大学院文学研究科博士前期課程修了。在学中よりフリーライターとして執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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TERU’S本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシ
10
面白い!!カバー装幀もイイ!!『猫』『坊』『草』『虞』前三部、後三部、『道』『明』の概要とともに、これらが執筆されるまでの経緯や背景、こぼれ話から漱石の人となりを浮き彫りにする。最後には漱石の生涯と現代における漱石文学の意義が語られる。洒脱の効いた文章は、私のような漱石ビギナーにとっては、とても親しみやすい一冊。それとともに、自身の漱石作品の鑑賞の甘さを思い知る。前でも後でも良いので、これから漱石を読む方には一読をススメたい良書。本書で紹介される作品は一通り読んだが、また読みたくなった(笑)2017/10/19
いのふみ
3
ゴシップというほどのことはないし、さほどひどいエピソードもないのだが、そういえば無かったような切り口を提示したり、謎を解明したり、異説を唱えたり、当時の新聞のウソやウワサの多い実情など、読んでよかった。2018/08/09
windchimewind
3
過去の文学者とゴシップ、タイトルの掛け合わせは私のようなにわか以下の人々にも知的好奇心を刺激するタイトルだ。 2017年、まさに今に追いつく形で漱石のあれこれを語っている。マツコアンドロイドに絡ませて漱石アンドロイドが誕生して各地を回り始めていること、常設の記念館がまるでなくて今年やっとできたというゆるさも面白かった。ざわつく生い立ちや、弟子にたかられたり叩かれたり彼をちょっと身近に感じる人間的なエピソードを知ることができる。 作品を知らない人は13章から最後迄ざっと読んで始めると勢いよく読めるかも。2017/11/20
oji
1
発売してすぐゲット♪ あー読んでよかった‼︎ あまりこういった書籍に手を出したことがなかったので知らないことばかりでへぇ〜とかそうなんだぁ〜とか思わず唸りながら読んでしまった。 やはり好きだな夏目漱石氏‼︎‼︎ そして兎にも角にも漱石山房記念館に一刻も早く行きたい‼︎‼︎ 2017/11/09