出版社内容情報
【文学/随筆】上野千鶴子さんが10代~70代から寄せられた恋愛、夫婦、親子関係などの悩みを一刀両断。とりわけ異彩を放つのが「身の下」への回答。前向きになれるアドバイス満載。朝日新聞「be」好評連載「悩みのるつぼ」の文庫オリジナル。
内容説明
「妻のカラダに触れたいのに」(無職・66歳男性)、「セックスレスで枯れそうです」(主婦・35歳)、「性欲が強すぎて困ります」(中学生・15歳男子)…生きるうえでの切実な悩みに上野教授がお答えします。読めばみるみる力が湧いてくる実践的人生相談。
目次
第1章 身の下からわきあがる欲望
第2章 家庭の外にあるエロス
第3章 困った夫、困った職場
第4章 母が嫌いでもいいですか
第5章 子離れできない親たち
第6章 自分が愛せない私
第7章 私の人生は何だったのか?
著者等紹介
上野千鶴子[ウエノチズコ]
1948年富山県生まれ。社会学者。立命館大学大学院先端総合学術研究科特別招聘教授、東京大学名誉教授、認定NPO法人WAN理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パフちゃん@かのん変更
92
「悩みのるつぼ」の人生相談から出た岡田斗司夫さんの『オタクの息子に悩んでます』も面白かったが、こちらは上野千鶴子さんの回答集。ウーマンりヴの社会学者に下ネタ系の質問が多いのは笑えるが、歯に衣着せずきっちり回答していらっしゃるのは立派。『おひとりさまの老後』も読みましたが、生涯独身でおっかなくて虫も付かない潔癖さかと思っていたが、筆者曰く「結婚とはたった一人の異性に排他的かつ独占的に自分の体を性的に使用する権利を生涯に渡って譲渡すること」だそうで、筆者はこんな契約は守れないと思って一度も結婚しなかった由。2014/12/24
りーぶる
87
あー、面白かった。人は本当に様々な事を考えて、色んな悩みを持つ。私も悩みが無いわけではないけれど、人に真剣に相談するほどでは無いことは幸せなのかもしれない。愚痴半分で相談することはあるけれど。それにしても人の悩みや相談事の大半のなんと「どうでもいい」ことよ笑 自分の事なら見えなくてモヤモヤするのに、人の事ならすんなり自分なりの答えが出てくる。そういう意味で時折こういう本や、新聞や雑誌のお悩みコーナーなんかは読むといいのかもしれません♪いつか自分の悩みの助けの一端になるかもしれません。2016/03/25
かずー
81
朝日新聞の相談欄に寄せられた相談に著者がこたえる。人に言えないような内容に対して真摯に厳しくこたえる。エロ、家族、自信に関する相談。エロ系が面白かった。回答を受けてその後相談者がどうなったか気になる。2020/12/21
ネギっ子gen
60
【「身の下」ってばかにしちゃあ、いけません。人生は身の上も身の下もあって丸ごと。人生のお悩みの多くは身の下から来ます】「人生相談」というのが、子どもの頃から妙に好きだった。そのわたしの一推しは、中島らもの「明るい悩みの相談室」。2番目が本著者。『朝日新聞』土曜「悩みのるつぼ」の切れ味の良い回答に、膝を叩き捲っていたが、その文庫本。<他人の人生を覗き見するって、ほんとにおもしろい。それに介入するのはもっとおもしろい。本来なら大きなお世話なのに、ご本人が介入を求めておられるのだから堂々とお答えできます>と。⇒2023/07/29
GAKU
52
朝日新聞土曜別刷りに連載されていた、上野千鶴子さんが回答した悩み相談を文庫化したもの。身の下に関する相談が殆ど。上野先生の結婚感、親子感が特に興味深かった。15歳童貞少年への回答には笑った。「経験豊富な年上女性に土下座してお願いしたら、10回に1回は上手くいくそうですよ。」って本当かな? 2021/07/08