朝日文庫
エリザベート―美しき皇妃の伝説〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 369p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784022614896
  • NDC分類 288.493
  • Cコード C0123

内容説明

19世紀末、騒乱のオーストリア。政治と宮廷に背を向け、自由を求めて憂愁の旅に明け暮れる皇妃に悲劇が襲いかかる。母として、妻として、皇妃として生きることを拒んだエリザベートの美貌ゆえの栄光と悲運。大ヒットミュージカルの原作となった皇妃エリザベート伝の決定版。

目次

第7章 国家を代表するという重荷(承前)
第8章 猟犬の群を追う皇妃
第9章 妖精の女王ティタニア
第10章 鷲とカモメ
第11章 ハイネの弟子
第12章 「女友達」カタリーナ・シュラット
第13章 ルードルフとヴァレリー
第14章 オデュッセイア

著者等紹介

ハーマン,ブリギッテ[ハーマン,ブリギッテ][Hamann,Brigitte]
1940年、ドイツ・エッセン生まれ。ミュンスター大学とウィーン大学で歴史学とゲルマン学を学び、博士号を取得。編集者などを経て著作活動に入り、1978年、『皇太子ルードルフ―マイヤーリングへの道』を発表、一躍注目を浴びる。世紀末ウィーン・ハプスブルク帝国研究の第一人者として定評を得ている

中村康之[ナカムラヤスユキ]
1963年生まれ。金沢大学文学部卒。ドイツ語翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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noémi

4
たえずその美貌を賞賛されていた彼女は、そのために不幸ですらあった。なぜなら美貌などは所詮一時のものだから。彼女は美貌の代わりになる心の楯、あるいは拠り所を必死で求めた。プロ級の腕前の乗馬、競歩、ハンガリー語をはじめとする外国語習得、あるいはハイネを師と仰いで詩作にもふけった。しかしどれもこれもフッツリと止めてしまう。繊細で複雑な心はいかんとして癒されなかった。愛娘ヴァレリーの出産すら喜ばなかった。「人が誕生することは、苦しみの中で天寿を全うすることよ」皇妃にとって人生は神から科せられた茶番でしかなかった。2010/12/29

酒井一途

2
皇妃エリザベートの伝記として、これ以上のものはもう書けないだろうというほど仔細にわたって調査研究されている。あらゆる義務を放棄し、世俗からすべて解き放たれることを願いつつ生きた皇妃。永遠に手の届かぬ美の象徴である。2013/02/20

nagisa28

1
原著はドイツ語だが、翻訳にあたっての章立てなんかは違うらしい。エリザベートの晩年まで、繊細な芸術家肌の人だったんだなぁ。ミュージカルは見たことありませんが、解説から見るにこの本と近いんですかね。私はゾフィーよりエリザベートよりの気質なので、内気すぎて国母として能力を活かしきれなかった彼女には一部感情移入してしまいました。周囲の人の日記から読み取れる範囲のことしか書いてないですけどね。2012/11/16

うりゃりん

0
後半は気が重くなる話ばかりだった。貴族社会はシシィにとって、堅苦しく、縛られることばかりだったのだろう。逃避を許し続ける皇帝フランツ・ヨーゼフの寛大さが、逆にシシィを苦しめていたのではないか?日本の皇室にも同じことが言える気がしますね。2012/03/12

真時

0
☆☆☆☆

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