内容説明
財産・名声・地位などを求める欲が幸せになる邪魔をする―足ることを知り自由な精神で暮らす生活や、信念を貫いて生きる人々をとおして考えさせられる、本当の豊かさと幸福。めまぐるしく変化する現代社会におぼれず、心豊かに充足した人生のおくり方を綴った、心が満たされるエッセイ。
目次
自足のすすめ
己れを知ること
どろ亀さん
木のいのちを生かす
されば、一生のうち
高臥閑行、自在の身
たのしみは人の本性
碁をたのしむ
自分の現在を受け入れる
旅で己れを知る〔ほか〕
著者等紹介
中野孝次[ナカノコウジ]
作家。1925年千葉県生まれ。東京大学文学部独文科卒業。『ブリューゲルへの旅』でエッセイストクラブ賞、『麦熟るる日に』で平林たい子賞、『ハラスのいた日々』で新田次郎文学賞、『暗殺者』で芸術選奨文部大臣賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
団塊シニア
59
物欲に心を労せず、目を外にばかり向けているのではなく自分の内側に向ける習慣をつければ生き方はずいぶん変わってくる、過剰というのは必ずしもいいものではない、という独特の人生哲学には納得できる。2014/05/29
matsu04
31
「知足」、すなわち足るを知る。足るを知ってそれ以上は欲望のことであくせくしない。人の生き方の原則についての中野氏の主張に、私は大いに勇気付けられ元気を与えられる。あるいは万人受けしない考え方なのかも知れないが…。2016/05/05
Book Lover Mr.Garakuta
12
図書館本:人生養育本2021/04/10
ごー
4
最近読んだシェーンブルク著「優雅な暮らしにおカネは要らない」、鈴木孝夫著「人にはどれだけの物が必要か」と似ているようでもあるけど、シェーンブルク氏は「お金がないから」、鈴木氏が「生まれつき」、この人は「年の功」といった感じ。そして、もっと心の内を重視している。「過剰は幸福になることを妨げる」。大量生産、大量消費、大量廃棄の世界は終わりにするべきだ、というより、終わるしか道はないと思う。この本に出てくる永川玲二という人の生き方もすごい。2014/06/17
ruka
2
自分の内面を大切にすることがよくわかりました。2012/04/03