内容説明
ハルハ河渡河作戦のあとも、ソ連軍の増強は続く。ところがソ連軍の反撃を予想できず総攻撃をかける日本軍。多くの犠牲者を出しながらもともかく戦車戦を戦い、防御陣地をようやく構築した。だが、その間、ジューコフが密かに進めていた動員は、想像を絶するものだった…。
目次
第12章 戦車の夜襲
第13章 ピアノ線に阻まれて
第14章 安岡支隊の解散
第15章 剣を振るって進め
第16章 中止された夜襲
第17章 巨砲の登場
第18章 ハルハ河に向かう最後の突撃
第19章 防御陣地の構築
第20章 ジューコフの傑作―八月攻勢
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
48
7月の動向が中心。前巻が安岡戦車団の投入までで、その後の戦車戦とその撤退、7月攻勢の顛末からジューコフの8月攻勢の入り口までを記載。例によって日本側からの戦況をベースにしているので、場面ごとに出てくる数値は日本優勢な印象を受けるが、まとめの議論に入るにしたがって修正されていく。ともかく分母の小さい日本は、ソ連より犠牲者数が少なくても率は高くなっている。7月攻勢でハルハ河東岸近くまで前進しながら砲兵投入のため後退、結局砲撃による再攻勢は失敗とある。もし撤退せず攻勢を続けたらという歴史のIFを想起してしまう。2021/10/16