内容説明
アメリカ史上初めて、任期半ばにして辞任に追い込まれたR.M.ニクソン大統領―。地上最大の権力者と呼ばれる地位にあった男が、その座から放逐されるまでの政治劇の中に、アメリカ人・アメリカ社会・アメリカ政治の断面を描く。
目次
プロローグ決壊
1 破綻(「柔構造」がもたらしたもの;土曜夜の大虐殺;大統領って何;破局に向かうニクソン;「第一の市民」のテーブル;建前の崩壊;サイレント・マジョリティの解体;扉の向こう側で;五月の八日間)
2 放逐(「状況倫理」の羅針盤;賢者の愚行;司法という名のゲーム;現代の雇われガンマン;権力の怪僧たち;「国家的悪夢」の去った時;ホワイトハウスの非宮廷化)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
21
県内の図書館本ですが、本文は半世紀前のウォーターゲート事件の頃に書かれたものをそのまま収録しています。 当時の米国の雰囲気は見えて、筑紫哲也氏も裁判所に呼び出され、米国の訴訟社会っぷりが垣間見えたりします。 この辺は私が大学生の頃に米NYに赴任していた亡父を思い出すものもありました。本文では交通事故やボヤ関連でも裁判沙汰になっているのが如何にも米国っぽいです。 事件そのものは多方面にも参考文献は多々ありますので、正直この本はさほど有効ではないでしょう。 朝日ジャーナル編集長になる前の筑紫氏の文章は初読↓↓2025/03/07