朝日文庫<br> 食糧

朝日文庫
食糧

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  • サイズ 文庫判/ページ数 247p
  • 商品コード 9784022604125
  • NDC分類 611.3
  • Cコード C0133

内容説明

貿易黒字で大きくなる一方の農産物摩擦、コメ減反に見られる場当たりの政策、飼料の全面輸入に頼る畜産、大型機械のローン返済に苦しむ農家、農薬依存の田畑、激増する病畜・奇形魚、添加物づけの加工食品―食糧の生産・流通の現場で起きている不合理、本末転倒の数々を指摘し、日本の農業生産のあり方を問う。

目次

1 需給の混乱(分裂日本;食糧戦略;減反無策;虚弱稲作;飼料全面輸入;牛肉の不合理;機械化神話;経費膨張;価格不安)
2 進む荒廃(農薬依存;安全無視;病害続出;連作障害;資源浪費)
3 新しい活力(脱加工食品;自己防衛;再生の努力;相打ち;複合化路線)
4 海外事情(ソ連;米国;EC;オーストラリア;東南アジア;未来作物)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobody

6
『裏社会』という書名の本がヤクザに一切触れてなかったら、あなたはどう評価するか。『食糧』と題する本書は農協を一切掘り下げない。巨悪は逃す、いつもの朝日イズム通常運転である。農業は市場経済システムに合わない。生産性を上げるほど豊作となり安くなる。努力するほど損をする。必然的に競争力はなくなる。経済人からはお荷物扱いされ、都市住民の利害心にも少しだけ大前研一が火をつけたが、これまた警察や銀行同様、気持悪いほど批判が起こらない。農民というのは歴史上では永劫虐げられ踏み躙られるか弱き存在だが、田舎では御殿に住んで2022/06/27

aki

0
1986年(単行本は1983年)の刊行なので、現在とは、かなり状況が異なっているが、各節のタイトル「減反無策」「虚弱稲作」「飼料全面輸入」「農薬依存」「安全無視」「病害続出」「連作障害」などは現在にもそのまま、というより、いっそうあてはまる。オーストラリアが干ばつで収穫が不安定とあり、オーストラリアの不安定は今に始まったことじゃないことを知った。ソ連、アメリカ、東南アジアの惨澹たる状況も紹介されている。各国とも状況は改善されたのかしらん。塩害や表土の流出などは、さらに悪化していそうだが。2011/02/13

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