感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソーダポップ
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この作品の面白さの一要素は、登場人物の一人一人が、眼に見えぬ運命の糸に操られながら、やがてついにお互いに絡みあう血の重苦しい関係のなかに顔をそろえ、それぞれの生きている位置を照らしあい確かめあっていく過程にあると思う。三浦綾子は、エゴの欲望の自足、拡大、膨張によってお互いに人間性を傷つけ抹殺しあう人間関係の出口のない葛藤をしたたかに描きあげる力量がある。生きるとは何か。「氷点」から出発していらい三浦綾子が小説を書き続けているのは、その事だけである思うし、おそらく単純な問であっただろうと思う。2025/03/02
まる@珈琲読書
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★★★★☆2011/05/02
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