感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nemuro
8
市立富良野図書館から借りた一冊。文庫本のコーナーを眺めてみたところ、かの有名な「パイプのけむり」の記念すべき1冊目らしい本書を発見。『アサヒグラフ』誌の「昭和39年6月5日号~昭和40年8月6日号」に連載されたもの61篇を収録。本書が文庫化された昭和52年9月の時点でも、すでに「続」「続々」「又」「又々」「まだ」「まだまだ」「も一つ」と<パイプのけむりシリーズ>が続いていたらしい。当時の未来予測的なものとして半世紀後の現在に読むというのも味わい深かった。2018/06/11
ぼっせぃー
3
世相に絡むと野暮ったいことしか言えてないんだけど、頭の中で考えていることは時に突飛で、育ちのよさとしつこい性格のバランスがうまく噛み合えばヒットを飛ばしているようなとこが可愛い。昭和のおじさんの悲喜こもごも譚。もう一冊くらい読んでみたいかな、とも思わせるし、ちょっとかったるい気もするし……。「馬」のエピソードだけ悪魔的幻惑的過ぎてめっちゃ残る……。2016/03/30
何だか
3
頭カチコチの芸術家風で読んでてうっとうしいけど、今どきこんないい文章書く人なかなかいないね。古き良き教養人の時代って感じだ。2013/08/06
sawa
3
★★★★★ 何て格好のいい文章なのだろう。一行目からぐんと惹きつけられる。インテリジェンスなユーモア、そこはかとない悲しみ、大人の恋愛が「パイプのけむり」のように漂う。女性のハンドバッグについて考える「ハンドバッグ」、色盲に悩まされた自分の角膜が、死後誰かを幸福にするかもしれないと気づく「色盲」、女の家で出された魚にで亡き祖父の思い出が蘇り、泣きながら食べ続ける「あぶってかも」が特にお気に入り。このシリーズを全部読みたい。2011/04/12
Giyaman Teialuji
1
いんやあ、60年前に書かれたものだけれども、今読んでも面白い随筆です。ふぉーっふぉっふぉっふぉっふぉ(^o^);2024/04/14