朝日選書
森と人間―生態系の森、民話の森

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022599377
  • NDC分類 650.4
  • Cコード C0330

内容説明

日本の森の面積は国土面積の3分の2。けれども私たちは暮らしの中で森を身近に感じることは少ない。一方、環境保護の面では、森を守るためには人の手を加えずに保存しようという考え方が常識になりつつある。ヨーロッパでは森の風景に農業や人の住まいを積極的に取り込んでおり、経済と環境の相互利益になるよう、バランスを図りながら森を保護している。日本では森の面積は減少していないのに、森の多面的な働きは大幅に落ち込んでおり、さらに山村の過疎化や高齢化が森の危機に拍車をかけている。森が地球環境に役立つ働きを保っていくためには、どのような対策を講じ、また人はどのように森と関わっていったらよいのだろうか。ヨーロッパと日本の森の歴史と実態を比較しながら検証し、民話の中に人と森との交流をみつつ、森との真の共生を問う。

目次

第1章 人と森と地球環境(なぜ、森の文化なのか;森の素顔)
第2章 森の文化の骨格(風土と文明と森;人と森の共存)
第3章 人と森の交流(民話の中の森;農山村に栄えた森の文化)
第4章 森の文化のあゆみ(山あいの森から;よみがえるヨーロッパの森 ほか)
第5章 迷走する日本の林業政策(期待が大き過ぎる森の役割;林業、冬の時代)

著者等紹介

田嶋謙三[タジマケンゾウ]
1932年、埼玉県小川町生まれ。北海道大学農学部卒業。農林水産省(林野庁)、日本企業(森林開発)、外国企業(パルプ産業)に勤務。技術士(森林部門)

神田リエ[カンダリエ]
1951年、山形県鶴岡市生まれ。県立鶴岡北高等学校卒業。現在、山形大学農学部生物環境学科助教。専門は森林文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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