朝日選書
国際人道法―戦争にもルールがある

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  • サイズ B6判/ページ数 212p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022597922
  • NDC分類 329.6
  • Cコード C0330

内容説明

日本は戦争に適用される国際法規である国際人道法のジュネーブ四条約に50年前に加入していながら、必要な国内法規は何ひとつ整備されていない。戦争を非道残虐なものとして、絶え間なく戦争反対の声を上げ続けるべきなのは確かである。しかしだからといって、現代戦争のルールについて無知でよいだろうか。

目次

第1章 戦争の悲惨と「人道」
第2章 赤十字と国際人道法
第3章 あらためて国際人道法とは
第4章 日米安保条約と有事立法
第5章 赤十字国際委員会の苦悩
第6章 現代の戦争と平和

著者等紹介

小池政行[コイケマサユキ]
1951年東京都生まれ。青山学院大学理工学部在学中に外交官試験に合格、77年外務省入省、ヘルシンキ大学歴史言語学部留学、在フィンランド日本大使館、欧亜局に勤務。のち国会議員政策担当秘書、日本赤十字社国際部参事を経て、現在は日本赤十字看護大学教授(国際人道法)
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感想・レビュー

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ぱぷお

4
国際人道法という法律がある訳ではなく、ジュネーブ条約やバーグ条約等の総称。戦争における戦闘行為は戦闘員間で行われるものであり、文民(一般人)に対する攻撃は禁止。衛生要員や衛生施設(病院等)に対する攻撃は禁止。捕虜を人道的に待遇することを規定。太平洋戦争において、アメリカは無差別空襲を繰り返し、東京大空襲では10万人、広島・長崎の原爆投下では20万人以上の文民が犠牲となった。明らかに国際人道法を無視した無差別殺人。2016/08/07

がま

3
国際人道法は戦争の合法性を問題とするものではなく、戦争がもたらす不必要な苦痛を制限することを目的としている。国際法であり、1949年に採択されたジュネーブ4条約には国連加盟国と同じ国が加入している。ジュネーブ4条約に加え、さらに二つの追加議定書が採択されているが、日本は追加議定書のどちらにも加わっていない。日露戦争時、ロシア人捕虜に対する厚遇は、政府の国際法規遵守の姿勢を世界に示す結果となった。国内では国際人道法の話題が殆どあがらないが、世界平和を声高に唱えるならば、議論を重ね、理解を深める必要がある。2015/05/10

mojima

1
戦争法、人道法などに興味のある方向け。なぜ核兵器ばかりが禁止されて一般的な武器は許されるのかという疑問に対する答えも見つかりました。2010/12/30

風見草

1
「戦時にも許されないものがある」として、民間人虐殺や過剰に残虐な兵器の禁止などを定める国際人道法の本です。本書は、細かな規則をみていくというよりは、空戦法規案と東京大空襲、コソボの虐殺と国際刑事裁判所のいきさつなど、国際人道法をめぐる現代の戦争・外交といった内容です。また、敵対する勢力の中でも救護活動するため、人権団体とは違うとしてユーゴ紛争において虐殺事件に対して沈黙し、それによってかろうじて中立維持を図ったという、赤十字社の現実主義も印象に残りました。2009/11/23

刻猫

0
軍事的必要性と人道的考慮のバランスの上に成り立つもの。2017/02/06

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