内容説明
JRは国鉄の民営・分割の結果生まれた六つの地域鉄道旅客輸送会社と一つの貨物輸送会社の総称である。世界には、社会主義国のみならず、フランスのような自由主義国の中にも鉄道を国有にしている国がある。だが、そこでもできるだけ民営的手法を採用してサービスと能率の向上を図ろうとしており、その際、お手本としているのが日本のJRなのである。しかし、最近になって、JRにも問題点がいろいろ出てきた。本書はまず、JRがこの10年間に何をし、何をしてこなかったのかを客観的なデータと数字で分析し、次いでJRが当面している問題点を指摘する。そのうえで、次の10年に向けて何をなすべきかを提示した。
目次
第1章 JRがこの10年間にしてきたこと
第2章 五里霧中の27兆円長期債務処理
第3章 「余剰人員」対策と組合抗争
第4章 JR本州三社好業績の中で
第5章 三島JRとJR貨物の挑戦
第6章 21世紀に残されたJRの課題