出版社内容情報
誰もいなくなった部屋にこそ、住んでいた者の嘘のない生きざまが現れる──。特殊清掃業者〈エンドクリーナー〉には、日々、様々な依頼が押し寄せる。彼らの仕事をとおして、死者が抱えていた様々な事情が浮かび上がる。『護られなかった者たちへ』の著者が贈るヒューマン・ミステリー。
内容説明
誰もいない部屋にこそ、嘘のない生きざまが現れる。20代無職の男性、30代独身女性、40代ベンチャー企業家、80代の資産家。孤独死した人々が抱えていた様々な事情が浮かび上がる―『護られなかった者たちへ』の著者が贈るヒューマン・ミステリー。
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年、岐阜県生まれ。2009年、『さよならドビュッシー』で第八回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
516
中山 七里は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 新シリーズ?、特殊清掃人連作短編集、殺人の痕跡等を消す裏社会の清掃人をイメージしていましたが、腐敗した孤独死の跡等を綺麗にする合法的な特殊清掃人でした。鑑定人 氏家京太郎が、サプライズ登場します。 しかし失業中でも、こんな仕事は勘弁です。 https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=238192022/12/12
Karl Heintz Schneider
360
「鼻が痛くなるのではなく目が痛くなる。その部屋にはそれぐらいの刺激臭が充満していた。」ある日突然勤めていた会社が倒産し路頭に迷ってしまった香澄。6社目で漸く内定をもらえた「エンドクリーナー」は業種欄には「清掃業」としか書いていなかったがその会社は孤独死した人の住んでいた部屋を原状回復する「特殊清掃」の会社だった。このタイトルを見た時絶対読もうと思った。以前読んだ「跡を消す、特殊清掃専門会社デッドモーニング」が面白かったから。本書の描写はそれよりも具体的で凄絶。読後はシチューと家系ラーメンが食べられなかった2023/01/16
OSOGON15
350
初読み作家さんです。4作品からなる短編連作でした。題名からして想像はしてましたが、いざ読んでみると、えげつない描写の連発で、眉間にしわを寄せながら深く呼吸が出来きず息苦しい思いで読みました。感染のリスクを伴い、防護服に防毒マスクと物々しい出立ちで取り掛からなくてはいけない、まさしく3Kのお仕事。孤独死した人やゴミ屋敷になるまでの人達にもそれぞれの人生がある。後悔しないように生きていきたい。4作品目はちょっとミステリーが入っていたと思う。シリーズ化するかな?2023/07/29
のりすけ
287
孤独死現場を清掃する特殊清掃。ハード(肉体的にも精神的にも)な仕事。共感力の強い人にはきつい仕事なんじゃないかしら。私は虫嫌いなので無理。小説では奇麗になったように書いてるけど、実際のビフォーアフター写真を見たことがあるが「こりゃ、やっぱ、ユニットバス全部を総とっかえしないと次の人は入らないよ」だった。その会社の技術にもよるのかもしれないけれど。今後孤独死はますます増えていくと思うが人手は足りるのだろうか。最後の話はミステリタッチで面白かった。人間の欲に限界無し。2024/05/27
修一朗
263
ポイントは感染症対策と臭い対策なんだね。元刑事の特殊清掃人っていう建付けにすると死体を処理した後はその死体の謎解きっていうパターンでたくさん書けそうだ。確かに氏家さんとの相性はイイだろうね。特殊清掃人の仕事の内容というよりも亡くなった人が残したものからっていう流れ。続編あるかもしれないけど死んだ人の書き方ワンパターンになっちゃいそうだ。お気に入り順番 ⓵絶望と希望,②祈りと呪い,③腐蝕と還元,④性の遺産と負の遺産2023/10/21
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