出版社内容情報
「ヤクザ不況」と海外の金融当局から呼ばれたバブル崩壊後の大不況。危機を繰り返さぬため、元日銀マンが「何故バブル生成・崩壊時期に裏の反社会的勢力=ヤクザと表の金融業界との結びつきが出来てしまったか」、具体例を挙げて迫る。
内容説明
何故バブル期にヤクザと金融機関の結びつきができてしまったのか―平成金融危機の苦い教訓を元日銀マンがいま改めて語る。
目次
第1章 気づき―太平洋銀行の考査(検査)・破綻処理
第2章 地上げと金融機関
第3章 債権回収妨害の手法
第4章 預金保険機構と整理回収機構(RCC)
第5章 岩盤案件の実態
第6章 結局何が問題なのか
著者等紹介
海棠進[カイドウススム]
日本銀行信用機構局(現・決済機構局)、考査局(現・金融機構局)、総務人事局課長、預金保険機構預金保険部次長、預金保険機構大阪業務部長(日本銀行参事)、預金保険機構参与(金融再生部、調査部担当)を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hiroo Shimoda
8
事実の羅列が多いのが残念。それは他の本でもわかる。こんな話を聞いた、という部分は読み応えがある2023/05/11
Kolon
3
バブル後のヤクザ絡みの不良債権処理の現場を体感した著者であることもあり、実にリアルな描写が記載されていた。当時の異常な金融機関と反社会性力とのつながりは、社会に害悪を及ぼした、 反社会勢力は、銀行に金を返さないことを前提に借りていたような時代だったと言うのは衝撃だったが、そこに風穴を開けたのが債権整理回収機構だった。 全く以て異常な時代だったが、そうした不条理に立ち向かう奮闘ぶりが詳しく記載されている。2023/06/11
onepei
3
金融行政側の人が書いたので、小説家のネタというかディテール付けに役立ちそう2022/11/23
fragro
2
坐薬の手口紹介に終始する。書籍カバー見開きにある「分析」は見当たらない。文中に登場する民事執行改善提案とやらは、ここ: https://www.dic.go.jp/katsudo/page_001652.html から入手できるこれ: https://www.dic.go.jp/content/000010198.pdf 嗚呼メンドクサ。いずれもソリッドな提案や実現可能性についての考察は見当たらない。敦賀案件の項では、警察官の話として、原発や海上空港建設での補償料取りまとめが坐薬の収益になる旨の記述も。2023/08/10
chuji
2
久喜市立中央図書館の本。2022年10月初版。書き下ろし?オイラがまだ銀行マンだった頃の譚で懐かしかった。2023/01/20