出版社内容情報
朝日新聞連載「福岡伸一の動的平衡」、待望の書籍化!生命から芸術、暮らしまで様々な題目を洒脱なタッチで描く。著者の細やかな観察眼と豊かな想像力は、日常に生起する感情のさざ波をも見つめ捉える。福岡ハカセの魅力を凝縮した随筆集。
内容説明
自然、芸術、暮らし…日常に生起する感慨をスケッチし、生命の動的平衡と利他性のつながりを表す。著者の魅力がたっぷり詰まった珠玉のエッセイ集。朝日新聞連載『福岡伸一の動的平衡』待望の書籍化!
目次
1 2015.12.3‐2016.7.7
2 2016.7.14‐2017.2.16
3 2017.2.23‐2017.9.21
4 2017.9.28‐2018.5.31
5 2018.6.7‐2018.12.27
6 2019.1.10‐2020.3.19
著者等紹介
福岡伸一[フクオカシンイチ]
1959年東京生まれ。京都大学卒。青山学院大学教授、ロックフェラー大学客員研究者。分子生物学専攻。ハーバード大学医学部フェロー、京都大学大学院助教授などを経て現職。『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)で、サントリー学芸賞、および中央公論新書大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
63
1日1ページ。ハカセの思いを綴った1冊。タイトルにもある「動的平衡」が根底に流れている。数年にわたる随想なので、懐かしさを覚える一方で、変わらないことの哀しさを考えたりする。決して、いいほうへ行っているとは思えないことが多すぎる中で、ハカセの言葉は柔らかいながらも、揺るがない強さがある。一人の人間として、人間という生き物として、自然の一部としての動的平衡を考える。2022/05/20
鯖
19
コロナ蔓延直前までの朝日新聞掲載コラムを再編集した本。旨味が旨いのは生物にとって必須なタンパク質グルタミン酸だから。シロアリが木を消化できるのは消化管内の原虫に更にとりつく微生物が分解できるから。タピオカミルクティのストローとタピオカは蚊が血を吸うときの吸血管と赤血球とだいたい同じ。スプーン曲げできるスプーンはガリウムでできてて29度で融解する。人間は袋から考える管になった。化石は遺骸ではなくそこにあった生命の記憶。「つねに真実を話さなくちゃならない。なぜなら真実を話せば、後は相手の問題になる」2022/08/21
うみ
16
福岡ハカセ、新刊をお待ちしておりました。1ページ完結の短いエッセイが、どーーんとてんこ盛り。懐かしいお話から近々の出来事まで、ハカセの美しい筆致にどっぷり酔える1冊。2022/03/28
T
13
なんと面白い本だろう!タイトルがまずかっこいい。その前に装丁が綺麗。ゆく川の流れは…絶えずしてしかももとの水にあらずと見せかけて「動的平衡」。動的平衡の意味がわからなかったが、読んでやっと意味と、著者の代名詞と知る。朝日新聞の連載コラムが1ページ1テーマで書いてあり、内容はもちろん生物学が中心ですが、芸術、文学、社会、食…と多岐に渡り、その幅広い知識がサクッと読めて楽しい。この本で知ったことがものすごくたくさんあり本当に楽しい。動的平衡と無常感…日々変わることでバランスを保つ、毎日の日常みたいですね。2022/05/26
Ayakankoku
7
読みやすかった。片面1ページにおさまったコラム。肩の力を抜きながら読了。2023/10/30
-
- 電子書籍
- 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(1)…