剱岳 線の記―平安時代の初登頂ミステリーに挑む

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剱岳 線の記―平安時代の初登頂ミステリーに挑む

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  • サイズ 46判/ページ数 262p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022516978
  • NDC分類 786.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

岩場が険しく明治まで未踏峰と思われていた剱岳。その山頂で見つかった古代の仏具を置いたのは誰か。登山道具もない時代にどのルートから登れたのか。そしてその目的は? 探検家の髙橋大輔が、その答えにたどりつくまでの冒険ミステリー。

内容説明

剱岳に初登頂したのは誰か?剱岳の山頂で見たかった古代仏具の謎。いつ、誰が、どのルートから登り、何のために置いたのか。ついにその謎が解き明かされる!

目次

点から線へ
剱岳のファーストクライマーを追う
「Z地点」はどこか
立山開山と剱岳
もうひとつの山岳霊場
失われた山の古道を求めて
立山三山をゆく
謎のトンガリ岩
ハゲマンザイへ
推理
時を超えた邂逅
線から面へ

著者等紹介

〓橋大輔[タカハシダイスケ]
探検家。1966年秋田市生まれ。「物語を旅する」をテーマに世界各地に伝わる神話、伝説などの伝承地にフィクションとノン・フィクションの接点を求めて旅と著作を重ねる。2005年ナショナルジオグラフィック協会(米国)から支援を受けた国際探検隊を率い、実在したロビンソン・グルーソーの住居跡を発見(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

83
明治の測量隊が、未登頂のはずの立山連峰・剱岳に、苦労して登頂したら、そこには平安時代の錫杖と鉄剣が置かれていた。装備もアルピニズムもない時代に、いったい誰がどうやって登頂したのか、という謎。文献を発掘し、行動と登頂を重ねて推理を進め、謎の5W1Hに迫っていく。サブタイトルのように、これは答えのページが書かれていないミステリ。乏しい手がかりから、可能なかぎり真相に近づいていく手法は見事だと言うほかない。実際に剱岳に登らないとわからない点は、著者の探検家としての面目躍如というところ。文句なしにおもしろい。2021/11/14

サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

76
(2023-142)【図書館本】新田次郎の「剱岳・点の記」は山岳小説の名作であるが、未到の地と思われた剱岳山頂にあった錫杖は誰のものなのか?最初に剱岳に登頂した人物の謎を追う。錫杖は平安時代の物とわかっているが、満足な登山道具もない時代に誰が、どのようにして、何の為に剱岳に登ったのか?実際に各ルートを自分で登り、古い郷土資料を読み、現地の郷土史家にインタビューしながら謎解きを進めていく。結果はあくまでも仮説であり、多少著者が強引にそうだと決めている感はあるが歴史ミステリーを解いていく過程は面白い。★★★★2023/11/29

パトラッシュ

73
登山には無縁だが、北アルプスの剱岳が日本屈指の登山困難な山とは知っていた。技術や道具が発達した現代人でも難しい山へ平安時代に修験者が初登頂しており、錫杖と鉄剣を残していったとは歴史好きならずとも興味を抱かずにはいられない。著者は何度も現地に足を運び、多くの資料を集め「いつ誰がどのルートでなぜ登ったか」を解明しようとする。そのプロセスは文字通りの歴史ミステリであり、歩き回って捜査する「山に魅せられた」刑事であり、本書の「陸の探検家」たる修験者が登頂したという結論も頷いてしまう。山の持つ魔性あればこそだろう。2020/12/19

アルピニア

60
明治40年、未踏峰とされていた劔岳に測量官が登頂して三角点を設置したが、その時山頂で古い鉄剣と錫杖頭が見つかった。著者は、初登頂はいつ、誰が、どんなルートで、何のために行なったのかを探っていく。特に、登頂ルートの探索が興味深かった。道具なしで登れるか、現場からどんな景色が見えるかに拘る姿勢には感服した。「地名は人跡を表す。地名の多さから人の往来の濃さがわかる」という考えのもと、昔の地図に記された地名から失われた古道を辿る過程は心躍った。曖昧な点が多々残るが、劔岳研究に新たな知見を加えたことは間違いない。→2020/11/25

Nao Funasoko

39
剱岳に初登頂したのは誰かを冒険家が解明していくロールプレイングゲーム風ドキュメンタリ。 都度都度の疑問解明にあたっては、客観的証拠物的証拠があるわけではなくあくまでも推察の域をでていないので導き出された答えが正しいのかどうかは判断しようがないのは仕方がない。 冒険家という肩書からのイメージだとフィジカル勝負(笑)と思われかねないが、実際には様々な文献にもあたっていることは巻末記載の参考文献一覧からもわかる。2020/08/30

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