出版社内容情報
「海はこの世界のどこにでもつながっとるばい」幕末長崎の女商人・大浦慶。大志を胸に日本茶の輸出へと賭けに出た彼女が、大成功と転落のはざまで経たいくつもの出会いと別れ。彼女が目指したもの、失ったもの、手に入れたものとは。好評新聞連載、待望の刊行。
内容説明
長崎の油商・大浦屋の女あるじ、お希以―のちの大浦慶・26歳。黒船来航騒ぎで世情が揺れる中、無鉄砲にも異国との茶葉交易に乗り出した。商いの信義を重んじるお希以は英吉利商人のヲルトやガラバアと互角に渡り合い、“外商から最も信頼される日本商人”と謳われるようになる。やがて幕末の動乱期、長崎の町には志を持つ者が続々と集まり、熱い坩堝のごとく沸き返る。坂本龍馬や近藤長次郎、大隈八太郎や岩崎弥太郎らとも心を通わせ、ついに日本は維新回天を迎えた。やがて明治という時代に漕ぎ出したお慶だが、思わぬ逆波が襲いかかる―。いくつもの出会いと別れを経た果てに、大浦慶が手に入れたもの、失ったもの、目指したものとは―。円熟の名手が描く、傑作歴史小説。
著者等紹介
朝井まかて[アサイマカテ]
1959年大阪府生まれ。2008年小説現代長編新人賞奨励賞を受賞しデビュー。14年に『恋歌』で直木賞、『阿蘭陀西鶴』で織田作之助賞、15年『すかたん』で大阪ほんま本大賞、16年『眩(くらら)』で中山義秀文学賞、17年『福袋』で舟橋聖一文学賞、18年『雲上雲下』で中央公論文芸賞、19年『悪玉伝』で司馬遼太郎賞、同年、大阪文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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