出版社内容情報
いまや世界にとって最大の脅威となったサイバー兵器。この完全兵器はインフラを壊滅させ、各国間の疑念を簡単に増幅させる。米閣僚やキーパーソンの発言(トランプ大統領のインタビューも収録)をあげながら、サイバー戦がもたらす世界危機を警告する。
内容説明
アメリカ、ロシア、中国、北朝鮮、イギリス、イラン、イスラエル…核を超えた次世代の戦争。ピュリッツァー賞3度受賞のNYタイムズ記者による警告。
目次
ロシアから愛を込めて
最初に手を出したのは…
パンドラの受信箱
百ドルの屈辱
中間者
中国の支配
金正恩の仕返し
プーチンのペトリ皿
不手際
コッツウォルズからの警告
遅れた目覚め
シリコンバレーの三つの危機
発射前阻止
報い
著者等紹介
サンガー,デービッド[サンガー,デービッド] [Sanger,David E.]
NYタイムズ記者で、国家安全保障を担当。2017年までにピュリッツァー賞を取材チームで3度受賞。CNNへの定期的な寄稿者でもあり、ハーバード大学のケネディ行政大学院で国家安全保障政策の講義をもつ
高取芳彦[タカトリヨシヒコ]
翻訳者。ニュース記事の翻訳・編集も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
C-biscuit
12
図書館で借りる。5Gの問題でファーウェイなどが注目を集めている昨今、サイバー空間で繰り広げられている攻防を垣間見ることができる。本のイメージは、完全兵器とありハードウェアのイメージであるが、マルウェアなどのソフトウェア、プログラムが中心。それでも有名なものがあるらしく、物理的な破壊までに至った事例も紹介されていた。イランの核問題についても根深いが、遠心分離機を破壊させる作戦を成功させたようである。ウィルス対策ソフトのカスペルスキーやファーウェイに代表される企業は、侵入のためのバックドアを用意できるらしい。2019/09/13
パトラッシュ
5
ニュースや新聞を連日にぎわす「米中貿易摩擦」は経済問題ではなく、21世紀の覇権を賭けた戦争だと教えてくれる。いまや人びとの生活に不可欠なネットだが、そのサイバー世界を自分の思うがままに支配しようと米中ロがせめぎ合い、そこに北朝鮮や各地の過激派が加わって熾烈な戦いを続けているのだ。だからこそ米国は、中国政府の代理人たるファーウェイを目の仇にし追い詰めようとする。流血も死者もない戦いだが、今この時も核ミサイルより容赦なく敵の心臓部を攻撃している。下手なホラーより怖い事実を容赦なく突きつけるドキュメンタリーだ。2019/06/11
Stevie G
4
さすが新聞記者だけあって、長い文章でした。読んでも読んでも終わらなかったです。日本の話題は出てきませんが、漸く政府としても動きが出てきましたね。2019/12/07
きっしょう
3
アメリカだけが最先端のサイバー兵器を駆使しているわけではない。ロシア、中国、イラン、北朝鮮等、アメリカにとっての脅威は増大する一方だ。もちろんそれは日本をはじめとする世界のどの国にとっても同様だということ。莫大な軍事予算が無くてもサイバー戦で対抗できる非対称的戦略は核兵器を持たない日本にこそ必要なのでは?見えないモノによる兵器の無力化やインフラ破壊など、諸刃であることを見せつけることも必要なことなのだ。2019/09/10
ふら〜
2
NYタイムズ記者によるアメリカと安全保障上重要な国々とのサイバー領域におけるせめぎ合いを描写。アメリカもいろいろやってんな、という認識を新たにするなど。2023/05/30
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- 和書
- はじめての研磨加工