マジカルグランマ

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  • サイズ B6判/ページ数 334p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022516046
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

正子は75歳の元女優。携帯電話のCMで再デビューを果たし、順風満帆かと思いきや、ある出来事をきっかけに事務所を解雇され、急遽お金が必要な状況に。周りを巻き込み、逆境を跳ね返す生き方はマジカルグランマ(理想のおばあちゃん)像をぶち壊す!

内容説明

女優になったが結婚してすぐに引退し、主婦となった正子。夫とは同じ敷地内の別々の場所で暮らし、もう4年ほど口を利いていない。ところが、75歳を目前に再デビューを果たし、「日本のおばあちゃんの顔」となる。しかし、夫の突然の死によって仮面夫婦であることが世間にバレ、一気に国民は正子に背を向ける。さらに夫には2000万の借金があり、家を売ろうにも解体には1000万の費用がかかると判明、様々な事情を抱えた仲間と共に、メルカリで家の不用品を売り、自宅をお化け屋敷のテーマパークにすることを考えつくが―。「理想のおばあちゃん」から脱皮した、したたかに生きる正子の姿を痛快に描き切る極上エンターテインメント!

著者等紹介

柚木麻子[ユズキアサコ]
1981年東京都生まれ。立教大学卒業後、2008年にオール讀物新人賞を受賞。受賞作「フォーゲットミー、ノットブルー」を含む初の単行本『終点のあの子』でデビュー。15年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞受賞、16年同作で高校生直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

630
柚木麻子は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。タイトルから予想していた展開を良い意味で裏切られ一気読みでした。マジカルグランマが活躍すれば日本の超高齢化社会も期待が持てるかも知れません。シリーズ化もあるでしょうか?2019/05/14

ウッディ

514
元女優で75歳の正子は、先輩女優の助言で銀髪にし、スマホのCMに起用されブレイクするが、映画監督でもある別居中の夫の死への対応が冷たいとバッシングを受ける。開き直った正子の起死回生の浮上策とは?野心も枯れ、悠々と余生を過ごすという老女のイメージからかけ離れたギラギラした主人公、そして、柚木さんらしい予測不能なストーリーでした。同居した杏奈とのギスギスしたやりとり、自宅をお化け屋敷にする行動力など、ステレオタイプとは真逆の主人公と物語に振り回された感じでしたが、それこそがこの小説のテーマなのかもしれない。2019/10/02

うっちー

471
おじいちゃんよりおばあちゃんの方がやっぱり元気です2019/05/06

さてさて

355
”やさしい”、”親切な”といった言葉で安易に”日本のおばあちゃん像”を作り出してしまう私たち。『そうしたことは女性への抑圧や差別意識と結びついていると思います』と続ける柚木さんの言葉の通り、そこには知らず知らずのうちに予想外な差別意識や、人を区別する意識が埋もれている場合があるのかもしれません。この物語に出会って、日常の何気ない感覚の中に、冷酷な意識が潜んでいる可能性がある、そのような気づきの機会を得ることができました。 思った以上に深く、重く、そして鋭く切り込んだ作品だと思いました。2020/10/20

hiro

275
芥川賞を受賞した『おらおらでひとりいぐも』から、青春小説に対して“玄冬小説”というカテゴリーの小説を意識しだした。窪さんの『トリニティ』、そしてこの『マジカルグランマ』と、高齢者の女性が主人公の作品と続けて読んだ。もちろん主人公が高齢者の場合は、過去を振り返ることが多くなるが、しかし柚木さんが描くグランマ・正子は、前向きでパワフルだった。家庭内離婚状態の夫が亡くなり残した借金が、今話題の“2000万円”だったのには笑ってしまうが、その借金にも負けない高齢者とは思えない正子から力をもらえた作品だった。 2019/06/15

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