出版社内容情報
【文学/日本文学評論随筆その他】デビューから現在まで各紙誌に書いてきたエッセイを一冊にまとめた決定版。小さな頃の思い出から、影響を受けた本や音楽、旅先での出来事、今まで気づかなかった勘違いに、コンビニバイトのこと。Twitterで話題の『「走らせている人」たち』も収録!
村田沙耶香[ムラタサヤカ]
著・文・その他
内容説明
読み終えた後、目の前の世界が変わる。芥川賞作家が書き続けてきた日常と想像のあれこれ。デビューから15年、初の決定版エッセイ集。
目次
小さい頃について(スーパーの蜃気楼;宙返りの終焉 ほか)
日常について(歌舞伎町の店員;四度目の出会い ほか)
好きなことについて(文庫本が並ぶ本屋の想い出;安らかな爆破 ほか)
散歩、旅することについて(ダイアログ・イン・ザ・ダーク;港区芝公園界隈 ほか)
著者等紹介
村田沙耶香[ムラタサヤカ]
1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部卒業。2003年に『授乳』で第四十六回群像新人文学賞(小説部門・優秀作)を受賞し、デビュー。09年『ギンイロノウタ』で第三十一回野間文芸新人賞、13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で第二十六回三島由紀夫賞、16年『コンビニ人間』で第百五十五回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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starbro
383
村田 沙耶香は、新作中心に読んでいる作家です。著者初のエッセイ集、摩訶不思議な著者の脳の中が覗けます。ハブラシとデートする人は、村田 沙耶香だけだと思います。これだけユニークな発想する著者の今後の作品に期待しています。2018/10/18
absinthe
289
沙耶香様のエッセイ。図書館で借りたときは小説家と思っていたが。予想の斜め上へ行くエッセイ。沙耶香様の思考パターンはところどころabsintheにそっくりなところがあり、どきりとする。ちょっとした小ネタがどれもこれも心地よい。心の奥底に沈んでいて、誰でも一瞬は頭をよぎっては消えていくような、機微を掬い上げるのが上手いんだなぁと感心する。2019/08/14
おしゃべりメガネ
195
なかなかクレイジーな作風の小説が多い村田さんのエッセイですが、これまた小説に優るとも劣らないかぁなりクレイジーな1冊でした。これまでに何人かの方のエッセイを手にとりましたが、かつてこんなにもキョーレツな気分になるエッセイは記憶にないですね。こういう村田さんだからこそ、ああいったクレイジーな作品が書けるんだと妙に納得してしまいます。決して失礼な意味ではなく、フツーではなかなかない感性がたくさん見受けられます。やはりコンビニには思い入れが強いようで、あの作品は書かれるべき作品だったんだろうなと感じました。2018/11/16
シナモン
175
「バス自意識過剰」「親切エレベーター」の気持ち、よーく分かる。案外(失礼!)普通なんだなと思いきや、「こそそめスープ」「年齢忘却の日々」での話にはホントに!?とびっくりでした。「私はれっきとした地球人で、人間だが、それなのに昔から、今、自分は人間の真似をしているな、と感じることがよくあった」エッセイでも村田ワールドは健在でした。時々実際の小説の場面を思わせるところもあって興味深かかったです。2020/07/07
うどん
174
考えていることが全く違いました!村田さんの脳と交換してみたいです。2018/11/05