出版社内容情報
聴覚に障がいをもつ「ろう者」の人々が厳しい現実に立ち向かっていく姿を取材したルポルタージュ。朝日新聞経済面で話題となった連載「ろう者の祈り」に大幅加筆。巻末には手話通訳士・鈴木隆子さん監修による手話講座も収録。
内容説明
“聞こえない”孤独を生きる、心のうちを聞く。朝日新聞連載「ろう者の祈り」を大幅加筆。
目次
第１章 臼井千恵さん
第２章 鈴木隆子さん
第３章 懸け橋を渡る人たち
第４章 日本語が苦手なわけ
第５章 いじめられ、差別され
第６章 同情、ではなく共生へ
第７章 希望よ、風に乗って
番外編 日本には二つの手話がある
巻末付録 鈴木隆子さんに教わる「ミニ手話講座」
著者等紹介
中島隆［ナカジマタカシ］
朝日新聞編集委員。福岡生まれの千葉育ち。西部、東京、大阪各本社の経済部記者、名古屋報道センター次長などをへて、２０１２年４月から現職（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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tellme0112
14
デフ・ヴォイスで書かれてた背景はこういう世界だったか。おわりにに出てくる映画監督はイギル・ボラ監督。『きらめく拍手の音』のことだったか。ぶつぶつに途切れたような文章はわざとかなー。あと、DVなど逆境に耐えることを「強さ」と表現するのは、違和感を持った。どんぐりの家も思い出しながら。2020/04/09
みっふぃー
13
手話の勉強しているので読んだ。 みなさん、ろう者に会ったことありますか？私は手話を勉強するまで、手話をテレビでも見たことなかったし、街で手話をしている人を見たこともなかったし、会社でも会ったことありませんでした。 もしかしたら、知らないうちに無視していたのかもしれません。 耳が聞こえないために、会社でのコミュニケーションが難しかったり、飲み会でみんなの話題がわからなかったり、いろんな孤独を感じていることがわかりました。 手話を勉強している人も、していない人もぜひ読んで欲しいと思います。2020/02/25
ドシル
11
新聞に掲載された記事を加筆、再構成し出版されたもの。登場するろう者や団体、日本語教師の方々はそれぞれ信念持って活動されているのだろうし、世の中には情報保障に悩み離職するろう者がたくさんいて、紹介されているような理解のない会社があることは事実だが、理解を広めてうまくやっている人もいる。そういう例も取材して欲しい。後半にわずかながらろう者の奮闘例があり良かった。 納得いかないのは、「赤ちゃんが生まれる」と「赤ちゃんを産む」の手話が同じだとか手話で日本語指導する人が唯一だという内容。ろう者の日本語教師もいる。2017/12/26
tomatobook
7
ろう者が聴者の社会で生きて行くことの生きづらさが赤裸々に語られる。日本語教師であり手話通訳士の鈴木隆子さんの奮闘ぶりには頭が下がる。ろう者にとって日本語は第二言語、助詞や尊敬語などの使い方が苦手なことがある。ワタシは日本手話が第二言語なのでまだまだ勉強の身、難しい。手の動きも表情もイマイチだ。イーデザイン損保社長の稲寺司さんはろう者に理解のある方。2020/07/02
Keiko
5
手話は言語の１つです。会社には中途失聴者やろう者でも普通科で勉強してきた人と出会ってきたので手話が通じないときは口型やメールでスムーズにやり取りしてきました。しかし、ろう学校で学んできて、今は一般企業で働く人と仲良くなりトラブルが起きました。文章の違和感は常にあり、ある日何でこんなこというだろう？と少し揉めました。友達は『ろう者あるある』と。この言葉は魔法じゃないとイラッとしました。しかし、この本を読んで日本語文章の習得がいかに大変で苦しんでいるかと言う話が盛り沢山書かれていました。私の知識不足でした。2022/12/17
