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出版社内容情報
葛飾北斎って、実のところ、どこが面白くて、どこが凄いのだろう? あの有名な「富嶽三十六景」を10倍楽しく鑑賞するポイントや、実は売れて人気が出たのは70歳をすぎてからだったといった豆知識など、知識ゼロの人でも楽しめる美術入門書。
内容説明
酒も煙草もやらず93回も引っ越した奇人画家って本当?1/4000秒のシャッタースピードで描いた「波しぶき」とは?80歳をすぎても絶好調!!長野まで行って描いた21畳の巨大絵。ここに行けば北斎に会える、全国の美術館や寺社ガイド、ほか。豪華愛蔵版・一挙16ページ増量!!「冨嶽三十六景」など105作品収録。
目次
世界を魅了した北斎のグレートウエーブ
北斎の「青の革命」
もうひとりの天才絵師―応為の謎
北斎漫画は絵師たちのデータバンク
北斎の春画
富士山では誰にも負けたくない!
「冨嶽」が見えた全46景色
More HOKUSAIぶっとびアーティスト北斎
150年前、西洋に衝撃を与えた葛飾北斎
北斎×ジャポニスムを「語る」ための5つのキーワード
おばけを描いた『百物語』シリーズ〔ほか〕
著者等紹介
内藤正人[ナイトウマサト]
1963年愛知県名古屋市生まれ。86年慶應義塾大学文学部史学科国史学専攻卒業。同大学院文学研究科哲学専攻修士課程修了。出光美術館主任学芸員を経て、慶應義塾大学文学部教授・慶應義塾大学アート・センター所長。博士(美学)。専門は日本美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mike
78
北斎の生涯に迫りながら、西洋の画家が如何に彼の影響を受けてきたかを解説。テーマ別年代別に分けて作品をい〜っぱい掲載してくれてるのが嬉しい。変顔が並ぶ「北斎漫画」、21畳分の迫力ある鳳凰の天井画、亡くなる少し前に描いた天に上る龍の墨絵等どれも多様で楽しくて飽くことがない。娘の応為の作品も載っているのは嬉しい。北斎の弟子でありながら、彼女独自の光と影の美しい世界を描き出していて思わず溜息が出る。2025/04/24
pukupuku
74
先日、北斎を追って小布施を訪ねたので復習のため手にしてみました。応為の作品も掲載されてて、「眩」を再読したくなりました。以前はそんなに北斎にひかれなかったのに、こんなふうに訪ねてまでみたくなるなんて、どんだけ踊らせられやすいんだろf(^_^; 小布施の北斎館は、予定以上に時間をかけて堪能しましたし、岩松院の天井画もとにかく素晴らしいの一言。惜しむらくは、岩松院で御朱印帳が買えなかったことと、死ぬまでに行きたい世界の図書館15選に選ばれた小布施の図書館に行けなかったこと。また北斎を訪ねる旅がしたいなぁ。2018/01/30
yyrn
20
葛飾北斎の本はこれまで何冊も読んでいて、その凄さを知っているつもりだが、読んでいない北斎本を見つけると思わず手に取ってしまう。すでに知っている情報でも改めて北斎の力量に感嘆するし、今回は娘の応為(おうい)の凄さを知った。ドラマの主人公になるだけのことはあるか。『吉原格子先之図』は有名で『春夜美人図』も知っていたが、暗闇に浮かぶ美人に目が行ってしまい背景に広がる夜空のきらめきなどあまり意識することもなかったが、解説を読んでなるほど、これは凄いなと思った。ムック本なので絵も大きくてきれいです。2019/01/22
bluemint
17
正月に「すみだ北斎美術館」と「太田記念美術館」 に行き、浮世絵を堪能してきた。この本は入門書であり、ポイントごとに拡大して解説して親切。娘の応為についても充分な解説がされている。大好きだけれどマイナー扱いの「飛越のつりはし」も見開きで紹介され嬉しい。私的北斎最高傑作の、絶筆に近い「富士越龍図」は先日見たばかり。ガラスに隔てられ細部がよく見られなかったが、ここでは一番見たい龍のアップが載っており感激。北斎の波の最終進化形と言われる小布施の屋台に描いた男浪と女浪が載っていれば完璧だったのに!2019/01/09
鯖
17
富嶽三十六景では船に必死でつかまる漁師たちの姿、蛸の春画では力のこもった手と見る機会の多い絵では、今まで注意することのなかった部分を教えてくれ面白かった。蛸の吸盤は確かに緻密にきっちり並んでいて、ツイッタで得たこの蛸はメスだから百合との知見を思い出してほうほうとなる。窓ガラスに走るヒビのような雷の描き方が印象的な夕立の富士や、クルクルと巻かれた七夕の短冊かかんぴょうみたいな「西瓜図」など見てみたい絵も増えました。応為さんの「夜桜美人図」は星に三種の絵の具が使われているとのことで、今度はしっかり見るぞー!!2018/01/28