1937年の日本人―なぜ日本は戦争への坂道を歩んでいったのか

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1937年の日本人―なぜ日本は戦争への坂道を歩んでいったのか

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022514851
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0031

出版社内容情報

「平和から戦争への空気」は、日本でどのように形成されたのか。転機となったのは「一九三七年」──。ナショナリズムや排他的な動きがどう進んだかを検証。「一九三七年」から80年。過去を見つめ直すことで、今の問題点も見えてくる。

内容説明

7月7日の銃声が、社会の変化の始まりだった―。ターニングポイントから80年。当時の日本人の視点で、平和から戦争への道程を読み解く。

目次

序章 一九三六年十二月 白亜の議事堂開院式
第1章 一九三七年一月~三月 国力に不釣り合いな軍備増強の予算成立
第2章 一九三七年四月~六月 国民の政治不信と近衛内閣の誕生
第3章 一九三七年七月 運命の「北支事変」はじまる
第4章 一九三七年八月 増え続ける死傷者と戦費
第5章 一九三七年九月 東京五輪開催返上論の登場
第6章 一九三七年十月~十一月 戦略不在で激化する対中戦争
第7章 一九三七年十二月 南京の陥落後も終わらぬ戦争
終章 一九三八年 敗戦まで続く日本の「戦時体制」の完成

著者等紹介

山崎雅弘[ヤマザキマサヒロ]
1967年、大阪府生まれ。戦史・紛争史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちえ

32
読友さんのレビューから手に取った本。日本の近代史は恥ずかしいほど知らないこともあり、読むのには時間がかかった。外国からの働きかけや、国内で危惧する意見もあり、何度も戦争に進まないですむ機会があったのに、戦争へと突き進んだ日本。平和のためにという言葉で戦争になる怖さ。国家総動員法等の法律が巧妙に制定されていったさま。今を振り返り恐ろしくなります。2019/02/09

おかむら

30
昭和12年7月の盧溝橋事件がきっかけでその後8年も続く戦争が始まったわけですが、この年1年間の新聞雑誌を時系列で読み解くことによって当時の世間の空気感を追体験する試み。戦時中というと、もんぺ姿でバケツリレー的な絵面を思い浮かべてしまうけど、そんな暗い生活はかなり後のイメージなわけで。昭和12年の前半はキナ臭くはあるけどそこそこ平和だし、盧溝橋事件も最初は小さな軍事衝突があれよあれよと広がって、でも圧倒的に日本強いし12月の南京陥落で戦争終わるんじゃね?的な雰囲気だったのがわかる。知らないうちに戦争、怖い!2018/06/12

樋口佳之

22
悪いところは何もない。相手側が自分たちの態度を反省せず、こちらに挑戦してくるので、それを懲らしめるために武力を行使しているだけ。いわば自衛の戦いである。戦いが終わらないのは、ひとえに相手側が反省しないから。相手側が反省しておとなしくなれば、許して、東亜の平和のために仲良くしてやってもいい。日本政府の公式声明は、七月から一貫して、このパターンの繰り返し2018/07/21

くみん

12
1937年の盧溝橋事件から始まる戦争への道。当時の新聞・雑誌記事を時系列で追い、国民への情報がどのように変化していったかを記す本書。今の情報が溢れる時代とは違い、当時はマスコミの力が大きいことが伺える。日々の変化をおかしいと思わなくなり、そして後戻りできなくなる。気が付けば戦争が始まっていたというのがとても恐ろしい。情報量は今と1937年とは比べ物にならないが、物事に流されず考える聡明さを持ちたい。『すべて感情に激せず理を持って律する政策本源』があれば戦争は回避できたという人もいたそうだ。2018/09/11

yuki

6
「いつの間にか戦争に巻き込まれるかもしれない」という警句は本当だったんですね。怖くなりました。「平和のために」という美辞麗句にも…。読んでよかったです。 2018/11/14

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