非正規クライシス

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非正規クライシス

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022514820
  • NDC分類 366.8
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「売り手市場」といわれる新卒の就職戦線の裏で、非正規から抜け出せずに苦しむ40代の現実をルポ。少子化や税収減、景気回復の鈍化など、働き盛りであるはずの40代の非正規化が、いかに日本経済のマイナス要因になっているかも解説する。

内容説明

非正規ループから抜け出せない就職氷河期世代。3年ごとに職場を転々とする派遣労働者。図書館や保育所で働く非正規公務員。増え続ける非正規シニア。メトロコマース、日本郵便裁判…。放置すれば日本の将来に禍根を残す!!拡大していくばかりの格差社会の先に、果たして未来はあるのか!?「朝日新聞」記事を大幅加筆。

目次

第1章 非正規にはまるミドル世代(41歳男性、4度目の就職活動;3年で辞表。非正規の道へ ほか)
第2章 非正規労働のかたち(非正規労働者が支える現場;持病を抱え残業まで ほか)
第3章 官製ワーキングプア(地方公務員法が改正されても;あいまいな三つの規定 ほか)
第4章 最低賃金という砦(まともな生活ができる賃金を;最低賃金はどう決まるのか ほか)
第5章 声をあげる非正規(司法の壁、メトロコマース裁判;同じ仕事で異なる待遇 ほか)

著者等紹介

北川慧一[キタガワケイイチ]
朝日新聞特別報道部記者。1981年生まれ。福島総局、和歌山総局、大阪本社経済部、東京本社経済部を経て2016年10月から現職。厚生労働省や連合、電機・流通業界などを担当

古賀大己[コガダイキ]
朝日新聞千葉総局記者。1976年生まれ。東京本社経済部などを経て2017年9月から現職。首相官邸や外務省で経済政策や通商交渉を担当

澤路毅彦[サワジタケヒコ]
朝日新聞報道局編集委員(労働担当)。1965年生まれ。大阪本社経済部、東京本社経済部などを経て2013年4月から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

katoyann

19
2017年刊。労働者の3割強を占める非正規雇用労働者の実態と労働関連法の問題について検証した朝日新聞の記事がもととなっている。雇用労働の流動化が一気に進んだのは、労働法制の規制緩和による影響(労働者派遣の対象範囲の拡大を含む)が大きい。また改正地方公務員法により任期付の公務員が急増し、年収200万円台の生活を余儀なくされているという。ヨーロッパのように同一労働同一賃金の原則が適用されていないため、世界的に見ても雇用形態による賃金格差が著しく大きいのが日本社会ということになる。勉強になりました。2025/02/26

かおりん

13
朝日新聞紙面に掲載された非正規労働に関する記事をまとめたもの。昨年読売新聞でも非正規労働の特集が組まれてた。阿倍政権の「同一労働同一賃金」から議論はされているけれど、諸々の問題はすぐに解決しない。非正規ミドル、官製ワーキングプアなど問題点がずらり。時給1500円で平均的労働時間で計算すると年収300万程度。日本の最低賃金は先進国で最低レベル。雇用者数は増えても9割がパートや派遣など非正規。2016年は非正規労働者の割合が37.5%まで上昇、労働者も2千万人をこえた。2018/01/21

suu

6
日本の労働環境の深刻さを浮き彫りにしている一冊。 リーマンショックをもろに受けた結果、新卒で正社員になれずにそのまま、なりたくてもなれない人たちがいるということなど。 非正規雇用の問題だけでなくて、老後2000万問題、老老介護、ひきこもり、過労死など、労働環境に付随しての問題も本当に多いなと痛感した。 2019/12/13

lily

4
労働契約法20条は契約期間の違いによる労働条件の差が不合理なものであってはならないとされる。この解釈をめぐる「20条裁判」は全国各地で展開されているが、こうした同一労働同一賃金・格差是正の主張の行き着く先は正規・非正規枠の撤廃につながらないだろうか。こんな意見もある。「正規の仕事は選抜試験をくぐり抜けて今の位置にいる。調整的役割として採用された人が同じ待遇を求めるのは間違っている。」非正規雇用の問題は是正されなければならないが、正規雇用との配慮も同時になされなければならない。もちろん、訴える先は国である。2019/07/23

Humbaba

4
真面目に働いているにも関わらず、普通の生活を送るだけの賃金が得られない。そのような状況が続けば、働く意欲も減退してしまう。そのような負のスパイラルに一度陥ってしまうと、自分の力だけで抜け出そうと思ってもそれは容易ではない。本人の努力も必要だが、それだけではなくて社会のあり方を変えていくこともまた必要である。2017/12/23

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