出版社内容情報
【文学/日本文学小説】著者が半生をかけて追い続けるボクシング。そのすべてを込めた感動巨編! アメリカから40年ぶりに帰国した広岡は、かつて共にボクシングの世界チャンプを目指した仲間3人と再会する。共同生活を始めた4人が出会ったものとは──。
沢木耕太郎[サワキコウタロウ]
内容説明
四十年ぶりにアメリカから帰国した一人の男。かつてボクシングの世界で共に頂点を目指した仲間と再会して―。俺たちにはまだ、やり残したことがある。朝日新聞連載の長編小説書籍化!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
214
沢木耕太郎が描く かつてボクシングに人生を 賭けた 初老の男たちの物語である。 全編から 哀愁を感じるには なぜなのだろうか? 若き頃に 夢をみて 夢に破れた男たちは 老いた時に 何を思うのか? 元ボクサーは ボクシングを辞めた後、 何をして生きていくのか? 上巻は かつて 四天王と呼ばれた友を たどる旅だった。2018/03/31
starbro
173
沢木耕太郎は、30年以上に渡って読み続けている作家です。著者の小説2作目、上巻430P一気読みしました。ボクシングシーンの描写は、著者の真骨頂です。続いて下巻へ、トータルの感想は下巻読了後に。2017/02/10
いつでも母さん
140
タイトルからなんとなく結末が想像出来てしまうのだが、そこに向かうまで広岡に寄り添ってみたい。『幸せ』のかたちとは?『自由の向こうに何があるんでしょう』私も知りたい。一気に上巻読了した。このまま下巻に突入したい。2017/05/26
NAO
76
冒頭老年の男性がキューバを目指すところなどヘミングウェイを彷彿させるところがあり、ボクシングと老後の生きがいをどうやって見つけていくかを、硬質でドライな文章で描き上げていく。世界チャンピオンを目指しながら夢かなわなかった広岡をはじめとする四人が、40年後に再会し、チャンピオンを目指していた頃のように共同生活を始める。夢破れ、様々な事情を抱えていた彼らがどんなふうに再生していくのかが楽しみだ。2017/03/28
テクパパザンビア
63
面白かった。沢木耕太郎『一瞬の夏』&『敗れざる者たち』懐かしいノスタルジーです。下巻も楽しみ…。2017/04/11