毒草師 パンドラの鳥籠

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  • サイズ B6判/ページ数 306p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022510365
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「魔女の鳥籠」と呼ばれ、鬱蒼とした森の中に佇む洋館。その周辺では、過去に3体の首なし死体が発見され、現地では、館に住む齢300歳の魔女の仕業だと噂されていた。雑誌編集者の西田は、事件関係者の依頼により、隣室に住む自称〈毒草師〉の御名形と事件を調べることになる。御名形は、現地に伝わる「浦島太郎」伝説が関係していると見て、「浦島太郎」の物語を調べ始めるが、それは、「記紀」にも記されている、日本で最も古い物語だった。しかも、そこには、天皇家にまつわる、禁断の事実が隠されており……。猟奇殺人の真相を「浦島伝説」を紐解きながら解明する、シリーズ第3弾!

内容説明

「魔女の薬草」を探し求めていた生薬学者が失踪した。行方を追う編集者の西田は、失踪場所が「魔女の鳥籠」と呼ばれていることを知る。そこは、齢三百歳を超える魔女が棲むとの言い伝えがあるばかりか、かつては首なし連続殺人事件が発生し、さらには、老いさらばえ、白髪となった大学生の溺死体が発見された場所だった!西田は自称・毒草師の御名形史紋に協力を仰ぐが、彼は「浦島太郎を調べたほうが早い」と謎の言葉を残す。やがて彼は、「浦島太郎の玉手箱」と「パンドラの箱」の繋がりを、神代の時代と重ね合わせて事件を紐解いていき―。

著者等紹介

高田崇史[タカダタカフミ]
1958年東京都生まれ。明治薬科大学卒。「QED百人一首の呪」で、第9回メフィスト賞を受賞してデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひめありす@灯れ松明の火

69
QEDもカンナもノベルスなので表紙にあんまり凝った事はしていないけれど、毒草師のシリーズは班が大きいので装丁が丁寧。毎回すごく素敵で、うっとりしてしまいます。今回は浦島太郎と蘇我氏三代と、魔女を廻るミステリーでした。真相はたいてい毎回同じ所へ寄って行くのですが、それまでの過程がなるほどと言う感じです。まさか浦島太郎とパンドラの箱と七夕がそんな風に繋がるなんて思ってもいませんでした。私達はパンドラの箱の底に残った物の事は気にしているけれど飛び出した物が何処へ行ってしまったのか、誰も気にしてないのが不思議です2013/04/27

えみ

57
玉手箱とパンドラの箱。厄災を呼ぶ箱…個々単体を思い浮かべたとき自然とそう解釈していたけれど改めて議題に上るまでは、その2つを比べたことも、まして違いなど考えたこともなかった。その箱には何故?が詰まっている。決定的な違いを歴史とその背景から紐解き、解釈してくれるのは『QEDシリーズ』スピンオフで活躍の毒草師・御名形史紋である。毒草に詳しく、歴史伝承にも造詣が深い。QEDの桑原崇にも劣らない奇人変人。しかし「魔女の薬草」「浦島太郎」「ギリシャ神話」から失踪殺人事件を読み切れるのもまた彼だけだ。深秘の正体とは。2023/08/21

藤月はな(灯れ松明の火)

54
浦島太郎伝説とギリシャ神話などの民話の相違点の比較は大学の妖怪に関する民話の講義を思い出します。ニコチンの経口摂取での致死量やコカ・コーラでの「コカ」の中毒依存性の高さ、ジギタリス、べラドンナ、ハシリドコロ、クリスマスローズなど知っている身近な毒物知識ばかりでしたが復習にはなりました。美女が絡むと西田君は碌な目に合わないのは相変わらずです。御名方さんは信頼されていない(笑)ラストの首無し死体での首の使い処はあの家の神聖を失わせないためだったのか。とある契約があの人やその次の世代も縛るのかと思うと遣る瀬無い2013/02/08

書斎六尺

46
今回は浦島太郎に付いての知識満載だ。何故乙姫は玉手箱を浦島太郎に手渡し、どうして浦島太郎はその蓋を開けてにしまったのか。その謎に挑戦し一定の答えを導き出す。驚くべきは浦島太郎と乙姫を古代の人物に特定し、竜宮城の場所をも特定していて、知的好奇心を満足させてくれる。話は丹後国の羽衣伝説・徐福伝説などに発展し更に浦島太郎との結びつきに言及し、ギリシャ神話のパンドラにも及んでいる。羽衣伝説は三保の松原が有名だが丹後国が本家本元だと云う。丹後の竹林にある「魔女の鳥かご」と呼ばれる洋館で起きている事件も面白く読めた。2015/08/11

優希

43
面白かったです。「玉手箱」と「パンドラの箱」がリンクするときに見える一筋の道が光に見えました。知的好奇心を満たしてくれるミステリーだと思います。連作短編集のようなプロットにも惹かれました。2023/06/24

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