職業は武装解除

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  • サイズ B6判/ページ数 203p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022507464
  • NDC分類 916
  • Cコード C0036

出版社内容情報

群馬の山奥で生まれた彼女の人生は高校生のときに見た1枚の写真で変わった……。32歳の若さで、中東やアフリカなどの紛争地帯に赴き兵士の武装解除を担う専門家である著者が、国連職員としての経験など、これまでのキャリアと挫折について赤裸々に綴る自伝的エッセイ。

内容説明

紛争地帯で、自分よりも権力のあるものに翻弄される人生を送る人々と、政治家の無責任な発言に不安を覚え、未来が描けなかった自分を重ね合わせた高校時代。でも、私たちは努力さえすれば状況を変えられる社会に生きている―。24歳で国連ボランティアに抜擢され、27歳でアフガニスタンのカルザイ大統領から助言を求められるようになっていた。そのすべては、小さな決意の積み重ねからはじまった。「世界が尊敬する日本人25人」(「Newsweek日本版」)に選出された著者による初めての本。

目次

1 群馬の田舎から世界を目指す(生意気だった子ども時代;人生が変わった瞬間 ほか)
2 武装解除の現場に立って(内戦中のシエラレオネへ;子ども兵士は加害者か、被害者か ほか)
3 生きる選択肢を、紛争地の人々へ(壊れた組織を立て直す;紛争とは、平和とは ほか)
4 紛争地での事件簿(自分の身の守り方;ルワンダで銃を持った兵士に脅される ほか)
5 50年後の世界と日本、そして私たち(ボーダーレスな世界に必要なもの;私たちに残された選択肢)

著者等紹介

瀬谷ルミ子[セヤルミコ]
認定NPO法人日本紛争予防センター(JCCP)事務局長。1977年、群馬県生まれ。1999年、中央大学総合政策学部国際政策文化学科卒業。2001年、英ブラッドフォード大学紛争解決学修士課程修了。ルワンダ、アフガニスタン、シエラレオネ、コートジボワール等で国連PKO、外務省、NGOの職員として勤務。専門は紛争後の復興、平和構築、治安改善(SSR)、兵士の武装解除・動員解除・社会再統合(DDR)など。アフリカのPKOセンターで軍人、警察、文民の訓練カリキュラム立案や講師も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

388
高校生の頃から既に自分の将来の可能性を見極め、それを果てしなく拡張していった彼女の意志力には驚嘆するばかり。しかもその目的は、お金儲けや自分自身のためではなく、紛争地域の住民の安全と自立のためなのである。さらに感心するのは、彼女にできることというのが、年齢と共に厚みを増していくことだ。ルワンダのNGOを皮切りに国連機関や日本の外務省などでの勤務を経て、現在はJCCP(日本紛争予防センター)事務局長を務める。「平和とは時に残酷なトレードオフのうえで成り立っている」という透徹したリアリズムと、その一方では⇒2017/04/25

Kawai Hideki

146
凄い。高校生の時に目にしたルワンダ難民キャンプの写真をきっかけに、徒手空拳ながら紛争地域の「武装解除」という一分野を新たに切り拓いた若い女性の一代記。ルワンダ、アフガニスタン、シエラレオネ、コートジボワールの現場に対し、NGO、国連PKO、外務省の職員など、組織を越えて勢力的に活動。和平プロセスの最初の一歩として、武器の回収と処分、軍隊の解散、兵士の社会復帰を支援する。邦人の救助に軍隊もどきを海外に派遣するのではなく、彼女のような人達がスムーズに活動できるようにするのが、本当の世界平和への貢献だと思う。2015/02/05

seacalf

103
Newsweek日本語版「世界が尊敬する日本人25人」に選ばれた人は『人より優れたところがあるどころか、できないことがたくさんありすぎて、コンプレックスを抱えてきたタイプ』。その筆者が、新聞で扮装地のいたましい写真を見たのをきっかけに、武装解除という職業への道を歩んでいく。いたましい写真を見て心をいためるのは皆一緒だ。我々との違いは「自由に行動できる権利」を自覚し行動したかどうかなだけ。平易な言葉で非常に読みやすいが、米原さん風に言えば「打ちのめされるようなすごい本」。読めば必ず得るものがある。おすすめ!2017/05/06

パフちゃん@かのん変更

92
素晴らしくまっすぐで強い、行動力のある人。きっかけは、高校3年の時に新聞で見かけたルワンダの大量虐殺、虐殺を逃れてきた母親がコレラで亡くなりそうになっているのを泣きながら起こそうとしている3歳くらいの子どもの写真。進路を決め、紛争解決について学べる大学を探した。20歳の時、目標の地ルワンダに行ったが技術や経験の不足を思い知った。「肩書きも所属も関係なく、身一つで現場に放り込まれても、変化を生める人間になる」と決意する。かつて、戦争で欧米にボロボロにされ、立ち直った日本のいう事だからこそ信用される。2015/12/18

ゆみきーにゃ

92
《図書館》本当に素晴らしく勉強になる一冊でした。日本では当たり前の”平和”って実はとても難しいことだったんですね。世界から日本がどう見られてるのかがわかる記述もありとても勉強になりました。2015/03/09

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