内容説明
濃茶の席で、裏千家教授、大澤信郎の次男・祐二が毒殺された。事件とはまったく無関係の編集者・西田は、会社の業務命令を受けて調査を始める。やがて、容疑者とされる美女・神凪百合に淡い思いを抱いた彼は、彼女への疑いを晴らすため、事件解明に向けて奮闘する。しかし、その後も続発する毒殺事件を前になす術もなく、隣室に住む、自称“毒草師”の御名形史紋に相談を持ちかけた。数日後、関係者一同の前に颯爽と現れた御名形は事件の謎を看破し、大澤家が隠匿し続けた秘密を暴き出した!「千利休=キリシタン」説が呼び覚ます、殺人の系譜―。驕慢尊大な男・御名形史紋の推理が冴える。
著者等紹介
高田崇史[タカダタカフミ]
1958年東京都生まれ。明治薬科大学卒。「QED百人一首の呪」で、第9回メフィスト賞を受賞してデビュー。その後、「QEDシリーズ」として、平将門や河童などをモチーフに独自の歴史考察を含む作品を発表し、人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タックン
64
高田さん2冊目、毒草師初。千利休は(利休にたずねよ)読んでたから大体はわかったけど死の真相がキリシタン説とは・・・。それに少しわかりにくかったな。それに千利休出してるのが殺人事件の舞台が茶道だからってのがなあ・・・・。犯人はだいたいわかっちゃうけどタネが奇想天外で驚いた・・悲しい話だよねえ。2014/03/22
とも
32
★★★★珍しくテンポが悪くて途中まで物語に入りずらい。千利休のなぞと、毒に抗体を持つ一族が絡み合う。確かに、利休には謎が多い。なぜ一介の証人であり茶人が、いくら茶が当時のはやりであるからと言って、政治の中心にまで食い込めることが出来たのか。彼の侘びさびと秀吉の黄金の茶室。利休七哲のメンバーの謎。そうして最大の謎は、なぜ切腹させられたのか。この作品を読んで、そういえばどうして、いままで利休を考察した作品を読まなかったんだろうと思う、そんな一冊であった。2019/07/31
トミ
27
神凪百合さんが御名形史紋の助手になるきっかけのお話。 お茶の席で毒殺されるということから、千利休のウンチクもあったけど、楽しく読めました。 御名形史紋の登場が少し少なかったのが残念でした。2019/01/14
Norico
22
御名方さん、なんだか西田くんに優しい?大事な時間を無駄に使ってあげてる…(笑)今回は謎の毒殺事件に、千利休の切腹の謎からキリシタン説なども絡んできます。高田さんの小説では、起こった事件より、大抵歴史の謎に興味がいっちゃいます。2015/05/31
ちょん
17
毒草師シリーズ・第2弾。今回の歴史絡めは、千利休。お茶の歴史と千利休の薀蓄をたっぷりと語っていただき、勉強になりました。毒耐性体質や毒体質は、本当のことなのか疑問大ですが、楽しく読めました。2012/05/14




