ドーダの近代史

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  • サイズ B6判/ページ数 396p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022503022
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0020

内容説明

「ドーダ理論」は世界最強のグランド・セオリーだ!これさえあれば、文学から革命運動まで、人間のすべての活動を解明できる!水戸学から、西郷隆盛、中江兆民、頭山満まで。まじめに抱腹絶倒な近代通史の試み。

目次

ドーダ学とは何か?
ドーダの夜明け―水戸学
水戸光圀の子供たち
陰ドーダの誕生
外ドーダの登場
内ドーダへの転換―西郷隆盛の子供たち

著者等紹介

鹿島茂[カシマシゲル]
1949年横浜市生まれ、73年東京大学文学部仏文科卒業、78年東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。共立女子大学文芸学部教授。1991年『馬車が買いたい!』(白水社)でサントリー学芸賞、96年『子供より古書が大事と思いたい』(青土社)で講談社エッセイ賞、99年『愛書狂』(角川春樹事務所)でゲスナー賞、『パリ風俗』(白水社)で読売文学賞評論・伝記賞を受賞するなど、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

64
東海林さだおの自己愛を強烈に表現する人を「ドーダの人」という考察に感心し援用したシリーズ三部作の一つ。日本の近代史の人物を取り上げる。水戸学、西郷隆盛、中江兆民、頭山満など。相変わらずの名講義振りであり、やや乱暴で飛躍する論理展開がゆえの意外性の面白さが感じられる。特に西南戦争を引き起こした西郷の心情は、その後の日本社会で類型ではないかという指摘に鋭さを感じる。勝つためのリアリズムの戦争ではなく、ロマン主義的革命であると。引用も多いのだが、読み物として楽しめた。2018/02/04

mawaji

4
だいぶ前にNHK週刊ブックレビューで取り上げられていて気になっていた一冊。東海林さだお氏の提唱するドーダ学がフランス文学者である著者の解釈でここまで膨らむとは。ドーダ心と階級的ルサンチマンをバネに勃発した尊王攘夷の革命が水戸学→西郷隆盛→中江兆民の日本近代史の流れで展開され、プロ野球のアナロジーを用いてわかり易く噛み砕いて解説されていますが、ルソーと兆民との比較文体論のあたりはちょっとムズカシかった。ドーダ理論というと小泉純一郎を思い起こしてしまうのですが、現代の劇場型政治まで連綿と繋がっているのですね。2013/07/03

メルセ・ひすい

2
9. 17  ドーダ参ったか ? ?   ドーダとは、自己愛に源を発するすべての表現行為である。これを用いれば、水戸学や西郷隆盛、中江兆民など文学から革命運動までを解明できる。真面目ながらも抱腹絶倒な近代通史の試み。2007/08/09

takao

1
☆病みつきになるおもしろさ。著者は、ドーダの定義に、「自己愛」を用いているが、「(自己)正当化」かな。 ☆とんでも本のような気もするが、こういうシンプルな人間の心理・彩から発想・行動を読み解くのも意外とあたりかも。 (関連)東海林 もっとコロッケな日本語を あしこ 2019/08/15

shushu

1
東海林さだおのドーダ論を日本の近代史にあてはめて、水戸学、西郷隆盛、中江兆民、頭山満の言動を分析してみた作品。特に西郷隆盛の影響が、第二次大戦の無謀さまにまで及んでいる、というあたりは独自な視点か。西郷浮きの文筆家と対談してみてほしかった、なーんて。2016/05/12

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