出版社内容情報
今なお活発な発言を続けるドイツのシュミット元首相による国際関係論。
今後二、三十年にわたり歴史を左右するであろう出来事を読み解き、
世界の縮図を描き出す。アメリカの指導的地位は変わらず、
中国の重要性が増すなか、どんな未来のシナリオが待ち受けるのか。
イスラムやアジア諸国とどのように付き合っていけばよいか。
アメリカに偏らない視点で、良好な国際関係を築くために負うべき責任とは何かを問う。
内容説明
シュミットが読む国際社会の勝者と敗者。怜悧な現実主義―トイツもと首相が描く近未来の世界秩序。
目次
第1章 未来について知りうることと知りえないこと(暗いシナリオ;さまざまな展望 ほか)
第2章 アメリカ帝国?(なぜアメリカは嫌われるのか;アメリカ帝国主義の源流 ほか)
第3章 アメリカ以外の大国の進展(歴史と人間;経済発展を続ける中国 ほか)
結びの考察―ドイツのヨーロッパ人の視点から(現実主義で考えるアメリカと中国;多国間主義による国際法と国連の拡充)
著者等紹介
シュミット,ヘルムート[シュミット,ヘルムート][Schmidt,Helmut]
1918年ハンブルク市生まれ。ハンブルク大学在学中に社会民主党入党。1969年からドイツ連邦共和国(旧西独)の国防相、経済相・蔵相、1974年首相就任。3選・8年余の在任中、主要先進国首脳会議(サミット)の創設、欧州通貨統合(ユーロ)の推進に努めた。中距離核ミサイル(INF)問題では、配備・軍備交渉という「NATO二重決定」戦略を提唱したことが、INF全廃への道につながった。退任後は、世界OBサミット結成や、週刊評論新聞『ディー・ツァイト』発行人としての著述活動を通じて、国際政治問題に発言を続けている
五十嵐智友[イガラシチユウ]
1937年生まれ。1960年、早大第一政経学部卒業、同年朝日新聞社入社。ボン支局長、学芸部長、論説委員、名古屋本社編集局長を経て、1998年から愛知学院大学教授(国際関係論・ドイツ現代史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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