感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴィオラ
12
どうやらこの作品がシリーズの1作目みたいです。昔の、特に児童書は、書誌情報が載ってないことが多くて困る(;´∀`)後続の人がいるかどうかは分からないけれど、全部読んだら時系列でも整理しとくか…。2015/02/25
roughfractus02
11
作者がポール・フレンチ名義で著したジュブナイル小説の一冊であり、1950年代のアメリカの10代層に向けて、近い将来に到来する人口爆発と食糧危機をSF仕立てで擬似体験させる教訓物語になっている。子供にも身近な食中毒を事件化し、その事件の背後に食糧危機を引き起こす陰謀を配し、英雄がその解決に奔走するという英雄物語は一見正統派のように思える。が、産業革命以後労働者以前の青少年に植民地主義的英雄譚を普及させた従来のジュブナイルを脇に置くと、その行末が大量生産による地球の危機を招来しているという皮肉も透けて見える。2023/08/07