出版社内容情報
野球を面白くする変化球を,魔球の研究者・姫野博士が大研究.フォーク,スライダー,新魔球ジャイロボールなどの驚くべき秘密が次々と解き明かされいく.本書を手にして観戦すれば,野球は何倍にも面白くなる.
内容説明
野茂と佐々木のフォークはどこが違うの。
目次
カーブが魔球だったころ
カーブの法則
ボールが速ければ速いほど有利なもう一つの理由
ボールの「切れ」ってなに?
魔球の条件
重い球、軽い球の違いは?
フォークボールは落ちていない
直球の派生球
ジャイロボール
速い球を投げる方法
不正投球
変化球用語の日米の違い
野球とクリケット
野球を科学する動き
著者等紹介
姫野龍太郎[ヒメノリュウタロウ]
1955年生まれ。京都大学工学部電気系学科卒、同大学院修士課程修了。1979年日産自動車に入社、中央研究所などに勤務。1977年理化学研究所に移り、1998年より理化学研究所情報基盤部情報環境室室長。野球の変化球の解析と、人体のシミュレーションが現在の主要な研究テーマ。日経サイエンス主催コンピュータビジュアリゼーションコンテスト最優秀賞受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちあき
1
変化球を考察した本。文章は明解なのだが、構成のバランスを欠いているためやや読みにくい。たとえば、変化球の「切れ」を論じた4章と球質を論じた6章は短すぎる。12章も少し書きかえて序章にした方が生きる内容。しかし、放物線からずれているものを変化球と定義すれば「直球」はまぎれもない変化球である、という指摘はハッとさせられた。周辺視野の方が動体視力はすぐれているのではないかとの仮説も説得力あり。2009/03/27
hisaos
0
最も簡単な変化球であるカーブから始めて、マグナス力とそれによりボールの軌道が変化する仕組みを説明し、ついで変化球を投げる上での最適なフォームをモーションキャプチャと物理モデルを活用して導く研究を紹介する。クリケットのことについても軽く紹介。 ボールの縫い目やディンプルがボールの軌道に影響を与えることは漠然と知っていたが、どのように変化を与えるかはあまり詳しく知らなかったので、この本の説明は勉強になった。2016/01/24
Humbaba
0
変化球の曲がる理論などは最近ではそれ程目新しいものでない.しかし,変化球の歴史や,変化球がどのように変化するのかを数値シミュレーションしたものはそれ程公表されたものではないため目新しい.2010/06/18